自分は、5~6歳の頃、線路沿いにあるマンションに住んでました。
自分は、5~6歳の頃、線路沿いにあるマンションに住んでました。
夜寝ようとすると、ほぼ毎回、金縛りにあい、
金縛りになると、必ず、へんなものを見えるので、怖くて仕方ありませんでした。
どんなものが見えるかというと、
仰向けで動けない自分の顔を分厚い眼鏡をかけた学生服の男性がのぞき込んでいたり、
透明のモヤが自分の身体に入ったり(ものすごく気持ち悪い)出たりを繰り返したり、
だいたいは、目をぎゅっと閉じて我慢していれば、恐怖と緊張で疲れて寝て(気絶?)しまい、いずれ朝になります。
ただ困るのは、朝起きると身体に力が入らず、だいたい5分くらいは身体を起こせないことでした。
怖くて寝たくないわ、朝身体が動かなくなるわで、親に相談しました。
しかし、幼い自分の言い分は、夢だと決めつけられました(信じてくれない親にまじ怒りを覚えました)。
夢じゃないと力説すると、怖がりの子供が親と寝たがっていると感違いされ、
更に違うと細かく内容を説明すると、親が怖い話を嫌がったのか、嘘つくな! と怒りはじめるしまつでした。
小学3年の頃、マンションから一軒家に引っ越しました。
引っ越し先では、とたんに、金縛りにあう回数が激減。
しばらくすると、マンションでの金縛りの出来事は、親の言うように、夢か幻だったのかなと思うようになり、
幽霊などの存在は全く信じない人間に成長しました。
20歳になると、S県にある学生寮で暮らし始めました。
その寮は、最寄り駅から線路沿い徒歩10分くらいの場所にあり、線路沿いの道路は死亡事故が多いらしく、最寄り駅から寮に帰るまでの途中に「死亡事故多発注意」の看板があります。
その頃、学生社員として居酒屋で働いていた自分は、終電で寮に帰宅する際、その看板付近を通るのが嫌でした。
ただでさえ、深夜であまり人気のない暗い道路が薄気味悪いのに、「死亡」の文字が書かれた看板は怖さを増大させます。
そのせいか分かりませんが、最寄り駅から寮に帰るまでの間、
誰もいないのに後ろに誰かついてきてる気配がしたり、
背筋が寒くなり、鳥肌がたったりするので、怖くて仕方ありません。
自分に言い聞かせるように、
「この世に幽霊なんかいないんだから、怖くないぞ~! 怖くない!」
と、頭の中で繰り返しながら帰宅しました。
今思うと、この言葉を否定するために、彼女があらわれたのかと勘ぐってしまいます。。
ある日、日々の居酒屋仕事で寝不足気味の上、学校が休みだった為、昼の2時ごろまで寝てしまいました。
たぶん、その日は15時間くらい寝たと思います。
起きてすぐ、寮の食堂に向かい、唐揚げ定食を食べました。他の寮生とたわいのない会話もしました。
起きてから2時間くらい経過したと思います。
急に眠気が襲ってきました。
今まで経験した事のないほどの眠気で、今すぐ倒れてしまいたいと思うほど、身体が重い。
自分は相部屋だった為、同室の寮生Tに、カーテンを閉めて、昼寝する事を伝えました。
Tも「オレも眠いから寝るわ」と言うので、2人して寝る事にしました。
食堂から部屋に行くまでの間も、眠気の為か、身体が異常に重く、壁に寄りかかってでないと歩けなかったのを覚えています。
部屋には、壁側両脇にベッドが一つずつあり、それぞれのベッドで寝ました。
寝ると、普段の夢とは全く異なる夢をみました。
自分の見る夢は今まで、自分は「自分」だったのですが、この時は、「他人(男性)」でした。
「他人」の自分は、
夢の中で殺人を犯したり、
知らない商店街を歩いたり、
これでもかってくらい所狭しに子供布団が並んでいる教会の屋根裏部屋の映像が見えたりしました。
そして、最後は、喫茶店です。
自分は4人用テーブルに座っていました。
正面に20台前半くらいの男性と女性が座っています。
3人は、幼なじみで、久しぶりに会ったようでした。
お互いの近況を話したのち、ある女の子の話になります。
実は3人には、共通の幼なじみの女の子がいたのですが、
彼女は病弱で、いろんな病院で入退院繰り返し、別の街へ引っ越していきました。
正面の男性が、その彼女が最近、この街に戻ってきたと言います。
「へ~」と思って聞いていると、いつの間にか、テーブルの上に手紙があります。
なんだこれ? と思っていると、
正面の男性が「おまえ宛だよ」と言うので、中身をみてみました。
手紙には、病弱の幼なじみの女の子が、
今まで体験したと思われる出来事が箇条書きで大量に書いてありました。
気持ち悪?! と思った瞬間、なぜ今まで気付かなかったか。。。自分の左隣に誰かがいます。
おそるおそる左をみてみると、まるでムンクの叫びそっくりの顔した女の子がいて、彼女が金切り声をあげました。
そこで目が覚めました。
目の前に、自分の部屋の天井が見えます。
瞬間、「ヤバい。。」と思いました。
自分は、金縛りなる直前、「くる」と感覚で分かる、その感覚が襲ってきたんです。
ヤバいと思ったのは、金縛り=へんなものが見える、からです。
やっばり見えました。。
仰向けに寝ている自分が首を下に向ける(金縛り中、なぜか首だけはいつも動きます)と、
自分の胸から、青白く発光した夢の中の病弱な女の子がはえています。。目から頭の先までだけ(海面から頭だけ出してるイルカみたいに)。
しかも超こっちを睨んでいます。
「こりゃ怖い。ヤバい。。w」
と思い、左を見ました。
Tが反対側のベッドで寝ています。
「タスケテ」
と声を出そうとしても、金縛りのせいか、声がまったく出ません。
何度も必死に声を出そうとしていると、かすれ声で「タスケテ。。」と出ました。
しかし、到底聞こえるはずはないな。。どうするかと思っていると、「自分の目の前」でTがはね起きました。
「おまえ、どうしたんだ?!」
と言いながら、自分の身体を揺さぶってくれ、
すると、ひゅっと、胸から彼女が抜けていき、身体が動くようになりました。
自分は、ほっと安堵し、Tに感謝を伝えました。
「まじでありがとう。。助かった」
「おまえ、どしたん。。?」
(しかし、一つ疑問があります)
「いやぁ。。オレ、声出なかったのに、なんで助けてくれたの?」
その言葉にTが一瞬かたまりました。
「おまえ、何言ってんだ?」
「え?」
「おまえ、大きな声で、『もう、あの家には帰りたくない!』って、叫んでたぞ」
自分は「タスケテ」としか言ってなかったはずなのですが、Tには、別の言葉を叫んでたように聞こえたようです。
Tがからんだ事で、幽霊って本当にいるのかな?って、思い始めるキッカケの出来事でした。
カンにはなりますが、「あの家」とは、夢で見た「教会の屋根裏部屋」な気がします。以上です。