これは俺が高校2年のときの話
はじめて彼女ができて、毎晩ケータイで長々と話してた。
そんなとき彼女が
「なんか足音するんだけど…。誰かいるの?」
と言ってきた。そん時、自分の部屋に俺一人。いるわけないし俺にはそんな音聞こえない。
「気のせいじゃない?」
そういってその時はなんとも思わなかった。
でも、次の日も、その次の日も彼女には聞こえるらしい。
しかも音はどんどん大きくなっているらしかった。
だんだん怖くなってきたが、霊とか信じない方なので気にしないようにしていた。
ある日、夜中にふと目が覚めた。体が動かない。
「あ、金縛りだ。そういえば最近、忙しかったから疲れてるのかな?」とか考えて
あんまり「やばい」とか思わなかった。
そうこうしているうちに何か聞こえてきた。
足音だ。誰か階段を上がって来る。俺の部屋の前で止まった。
「誰だ?おかんか?」と思っていたら金縛りが解けた。
部屋の外には誰もいなかった。
親に言っても馬鹿にされるだけだと思い、何も言わなかった。
そんなことが何日か続いた。
その日も「またか…」とか考えながら金縛りが解けるのを待った。
しかし、どうも様子が違う。足音が聞こえない。
「…っ!」今までに体験したことがない激しい耳鳴りに襲われた。
なんとか耳鳴りからは開放されたが金縛りのほうはどうにもならない。
そのうち目もなれ、ふと天井を見ると黒い点が一つ見えた。
「なんだあれ?ん?ちょっとずつ大きくなって…る?」
違う。大きくなったのではない。
黒いひも状のものが俺の顔の真上まで降りてきていた。
「なんだ…これ?」
気付けばすでに何本か同じように垂れ下がっていた。
次の瞬間、風もないのにひもがフワッと横に揺れた。
同時に
ドサッ!!!!!!!!!
女の頭が俺の目の前に落ちてきた。
たとえ様もない恐ろしい形相だった。
あまりの恐ろしさに俺は朝まで気絶していた。
俺~~~!もう昼過ぎよ!布団干すからもうおきなさい!」
母の声で目が覚めた。
「死んだと思った…。夢…か?」
「はやくしなさい!!」
あまりのことに頭が働かない。
「とりあえず布団もって行くか…」
「っあああ!!!」
敷布団の下に女の長い髪がびっしり敷き詰められていた。
実話です。長文失礼しました。