俺の保育園の頃
おふくろが高熱で寝込み病院の薬も全然効かなかったので、親父が行者を呼んで
見てもらったら、「くらっとる」(憑かれてる)って言われて、親父がおふくろに心当たりはないかと聞くと
「そういえば最近、○○のおばあさんに庭の花が綺麗ねって言われた」○○のおばあさんは、近所に住む
牛蒡種の一族から嫁に来ていた人。とりあえず行者さんにお祓いを受けさせてる間に、親父がその
おばあさん家に怒鳴りこんでった。
で、そのおばあさんに「いいかげんにしろ!」みたいに言ったらしい。
おばあさんは意識的にやってるわけじゃないけど自分の力は解ってるからか「っへ」って、少しおどけて
笑ったらしく、帰ってきてもブツブツ怒ってた。おふくろは、うってかわって熱は下がり起き上れるようになりました。
うちも、ちょっと特殊な一族で先祖に行者がいた家系なんで貰わないはずだったんだけど、おふくろは嫁に
来た身だからか、くらっちゃたみたい。元気になったおふくろに親父が「弱みを見せたり弱いと思われると
またやられるから強い気持ちでいろ」って言われたみたいだけど、怖くてしばらくは外には出なくなった。
年寄りがいる家は、「牛蒡種」の話し、誰が一族かって事は家族に聞かせるから知ってる人もいたけど、
町開発で、後から入ってきた人たちは知らない。
土地柄か、呪い・祟りの話しは普通に食卓で話題にあがってて、「どこどこの誰々さんがくらっとる」とか、
「あの家でまたやっとる」(別の憑き物の話し)とかよく聞いてた。
子供なりに、厄除け魔除けの方法や
心の持ち方やなんか教えられてたから、俺は怖いというイメージはないけど、ある意味痛いなーと思ってる。
正直、呪ったり、念込めたりって簡単に出来るけど、その反動を考えるとやってはいけないって理解してる。
長文失礼しましたm(__)m なお、これ普通に実話で現実です。