怖い話

【ちょっと怖い話】ぞゾッとしたぞ

970: 本当は怖い名無し 2014/06/04(水) 00:05:59.61 ID:
俺のうちは親父が地元企業に勤めていたから、生まれてから一度も引っ越しをしたことがなく、生まれた時から高校を卒業するまで18年間、同じ所に住んでいた。(大学は東京の私大だったのでそれ以降一人暮らし)

 

 

 

971: 本当は怖い名無し 2014/06/04(水) 00:06:28.90 ID:

家と同じ並びで4軒ほど離れた家に、おじいさんが一人暮らしをしていた。
俺が地元を離れる時もぴんぴんしてたから、実際はそれほど年じゃない初老の人で、子ども目線だから年寄りに見えたのかも知れない。

 

972: 本当は怖い名無し 2014/06/04(水) 00:23:54.17 ID:
近所づきあいはあまりしない人だけど偏屈ということもなくて、普通だった。
おじいさんの家は敷地の奥まった所に建ってて、前は小さな空き地みたいになってた。
駐車スペースみたいな感じだが、車はなかった。
あとコンクリートやアスファルトで固めてもないから、夏は雑草が伸びて、たまにおじいさんが草刈りしてた。

 

973: 本当は怖い名無し 2014/06/04(水) 00:27:57.88 ID:
親からは「ご近所の人には挨拶しろ」と言われてて、おじいさんも挨拶すれば返してくれた。
でも一つだけ普通じゃないことがあった。
1ヶ月に数回の割合で、家の窓や、あるいは家の前に立って、誰もいないその空き地に向かって「出て行け」とか「出て行きなさい」と怒鳴っていることがあった。
しかもその時は一回じゃなく何度も怒鳴るし、普段はマトモで、たまに変になる人かと思ってた。小学校の高学年にはなってたある日、学校帰りに角を曲がって、あとは家まで一直線という時、その「出て行け」と怒鳴ってるのに出くわした。

 

974: 本当は怖い名無し 2014/06/04(水) 01:02:09.84 ID:
その家の前を通って4軒目が俺の家。
出くわしたことは前にもあったし、「またか。やだな」と思いつつ通り過ぎようとした。
そうしたら何故かその時だけ、あの空きスペースにたくさん人がいたんだ。
大人じゃなくて、その時の俺くらいの子どもばかり。男の子も女の子もいた。
みんな道路に背を向けて、おじいさんのほうを見て微動だにしなかった。

 

975: 本当は怖い名無し 2014/06/04(水) 01:08:05.33 ID:
残念なことに、俺はその場を離れず見ていたらしいのに、子ども達がどうしたかは何故か記憶がない。
覚えているのは、おじいさんが「見えたんだろう、すまんな」と言ったこと。
もう子どもたちはどこへ行ったのかいなくなってた。
その時の会話はこんな感じ。

 

976: 本当は怖い名無し 2014/06/04(水) 01:11:22.83 ID:
「あの子たちはなんですか?」
「わからない。俺も見えるだけでどうにも出来ない。ただ、ああやって強気で怒鳴りつけないと、家の中にも入ってくる」

 

977: 本当は怖い名無し 2014/06/04(水) 01:42:28.39 ID:
そう言われた時、ちょっとぞわっとした。
子どもたちは別に半透明とかぼんやりではなく、その場に存在しているようにしか見えなかった。家に帰って話したら、お袋も知ってたし、仕事から帰ってきた親父も至って普通に、「見ちゃったか。気にすんなー。

 

978: 本当は怖い名無し 2014/06/04(水) 02:01:17.95 ID:

この辺に住んでる人は、みんな見てるから。なんかの加減で見えたり、見えなかったりするんだけどなー」と言ったんでびっくりした。

だからおじいさんの奇行にも見える怒鳴り声を、誰もおかしいと言わず普通に接してたんだ。

でもうちの近所も、もっと広い範囲の地域でも、いっぱい子どもが死んだ事件とかはまったく聞いたことはないし、誰もそんなことがあったと知ってる人もいない。

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