怖い話

【怖い話】熱を出して寝込んでいた姉が・・・

190: 本当にあった怖い名無し ID:nQBoSfu/

俺が体験したトラウマ級の出来事。

20150114a

 

俺が消防で、姉(5歳年上)がリア厨だった頃のこと。
当時は姉と同じ部屋をつかっていた。
姉は寝ぼけが激しい人で、夜中突然「刺がふってくる」と言ったり
「ピーちゃんが!ピーちゃんが!!」
と言ったりするのはよくあることだった。
幼い頃からずっとそうだったし、起きてるときは優しかったから
俺はあまり気にしてなかった。
ある冬の日、姉が熱をだした。姉はその日学校を休みずっと寝ていた。
健康な姉が寝込むのは珍しいことで、俺はちょっと心配した。
うちは狭かったし、俺はかなり健康だから大丈夫だろうとその日も同じ部屋で寝た。
眠っていると突然何かのせいで目が覚めた。初めは何かわからなかった。
だが、意識がはっきりするとそれが姉の叫び声だとわかった。
姉は叫びながら暴れていた。本棚に体当たりしたり机の上のものを投げたり。
何がなんだかわからなかった。起きてる時はしっかり者で頼りにまるはずの姉が
狂ったように暴れていたのだから。
いつもの寝ぼけとはあきらなかに違う。
姉を止めたかったけどどうすればいいかわからなかった。
少しすると姉は部屋を出て行った。俺も立ち上がり追いかけると姉は裸足で
コートも着ず家を飛び出していた。
母がやってきて「お姉ちゃんどうしたの?」と聞いてきたが俺は答えられなかった。
母は俺はあてにならないと判断したらしく、コートを着て家を出た。
数分後、母は姉の手をひいてもどってきた。姉は母のコートを着ていた。
姉は無表情で俺を見、一言。「地球が滅びるの」

 

 

191: 本当にあった怖い名無し ID:nQBoSfu/
頭の中が真っ白になった。
母は姉の手を引いて台所に向かう。俺も呆然としたまま後を追った。
姉はイスに座らされると電波トークを開始した。
「わたしはB博士につくられたロボットなの」「地球が滅びるの」「逃げなきゃいけないの」
B博士って誰? そんなことは聞けなかった。
姉の言葉はむちゃくちゃで、理解できたのは上の三つくらい。
姉ちゃんは狂ったんだ。そう思った。
数十分後、姉の電波トークが止まると黙って話しをきいていた母がお茶を入れて
姉に渡した。
俺にも渡された。すごく美味しかった。
母は姉に「もう寝る?」ときくと姉は黙ってうなずいた。
母が姉を連れて行き、台所に戻ってくると「お母さんと一緒に寝る?」と聞いてきた。
俺はうなずいた。
母は「お姉ちゃんは寝ぼけただけよ。大丈夫だから」といってた。
俺はその夜父の布団を使って寝た。ちなみに父は出張中だった。
翌朝、姉はいつもの姉だった。部屋へいくと散らかっていた部屋は
もう元通りになっていた。
昨日の出来事はたんなる夢だったのではないか。そう思うほどいつもどおりだった。
その日は姉と一緒に寝たがろくに眠れなかった。安らかに眠る姉が怖かった。
それからも姉が寝ぼけることはあったがあの夜ほどじゃなかった。
俺が中学に上がる引っ越しをし、俺は自分だけの部屋を手に入れた。
あれから何年もたったし、俺は今でも姉と仲がいい。
けど今でも時々思い出す。あの夜の恐怖を忘れることが出来ない。

 

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