530: 本当にあった怖い名無し 2016/01/04(月) 09:56:20.71 ID:JGv2Z9EJ0.net
夜中、山道をドライブしていると
いつの間にかAの言った略語を俺が当てるみたいな流れになった。
A「アイコラ」
俺「アイドルコラージュ」
A「コスプレ」
俺「コスチュームプレイ」
A「とりま」
俺「とりあえず、まあ」
ゴトン
その時だった。俺の車は何かを踏んでしまった。
二人で降りて恐る恐る確認すると
A「ねこ…」
俺「オ、オイ…!」
532: 本当にあった怖い名無し 2016/01/04(月) 10:39:27.93 ID:jL4e22Bn0.net
Aは突然パッと明るい表情で向き直った。
「曲当てクーイズ! パフパフパフ!」
「は?」
「いいからさっさと車に乗れよ」
俺は何を踏んづけたのか気になっていたが、有無を言わせない異様な明るさのAに従った。
「んとな、俺の鼻歌の曲名を当てるというナイスなゲームだ」
助手席に座ったAは「ほれ、早く車出せ、レッツゴー!」とニコニコしていた。
気にはなりつつ、俺はアクセルを踏み込んだ。
「何だったんだ、さっきの?」
俺の問い掛けを無視し、Aは「じゃあこの曲な、わっかるかなぁ~?」と鼻歌を歌い始めた。
♪ふふふっふっふー ふふふっふっふー ふふふっふーふっふーふっふっふー
俺は嫌な気分になってAの顔を見た。
Aは笑みを浮かべたまま、ポロポロと涙を流していた。
「…猫じゃなかったんだけどさ…」