到着するなり、誰かに後ろからドンと背中を押された。その直後携帯が鳴った。
後ろを振り返ると誰もいなかった。電話はAだった。
僕「何?どうしたん?」
A『どうしてるかなと思って』
やたら元気な声に、さっきのは嘘だと直感した。
ふざけてるのかと、Aに何か言ってやろうと思った。
僕「何が、どうしてるって何?」
A『大丈夫か?昨日さ、あんだけ酔っぱらってたやん2人共』
僕「う、うん・・・で?」
A『ちゃんと帰れたかなと思ってな』
何か違う。今度は違うのがわかった。何か、さっき会ってたAじゃ無いのがわかった。
雰囲気か?空気みたいなものが違う気がして。
僕「オマエ何言ってんの?・・・オマエさ・・・A?」
A『・・・迎えにいこうか?』
僕「来んでええ、来んでええ!」
A『迎えにいこうか!?』
僕「来るな!来るな!・・・」
途中で、携帯でしゃべってたはずが、頭の中でぐるぐる声が回る感じになり、(昼と同じ)
多分、気絶したんだと思う。
朝玄関の入ったところで寝ていた僕を、起こした母が一言。
「あんたええ年して、おねしょするってどういう事?」
黒のパンツが、腰辺りから下がびっしょり濡れていた。においは無い。
携帯の着信履歴をみた。Aの名前はやっぱり、というか無かった。
その日の昼すぎ、仕事場のビルのゴミ捨て場にいく事に。自転車片手運転で駅まで。
地下鉄に乗り、仕事場のゴミ置き場に向かった。
箱ごとビルのゴミ捨て場に捨てようと思い、最後に恐いもの見たさで箱の中をのぞくと、
腰が抜けそうになり、その場にへたり込んでしまった。
石が真っ二つに割れていた。
色は外が真っ黒で、中は真っ赤になっていた。むちゃくちゃ怖かった。
手がものすごく震えだして、止まらなくなった。
最初この時間くらいに見た時は青っぽかったのになぁと、怖さで混乱し、そんな事を思ってしまうほどだった。
急に震えが止まった。体はかなり冷えていた。石の入った箱をゴミ置きにお置いて、足早に駅へ。
駅までは行ったが、石を捨てた開放感?があっても、何かすっきりしないので、
普段はやった事の無いパチンコ屋へ。
ぼーっと玉を追いかけてると、よけいな事を考えずに済んだ。
気がついたら日が暮れていたし、金もほとんどなくなっていたw
夜家に帰って夕飯を終え、風呂に入ってると、夕方から用事で出ていたオカンが帰って来た。
オカンが、
「あんた!どこいってたんな!何回電話しても携帯も通じひんし!留守番電話聞いてないの?
あんたA君っておったやろ?亡くなったらしいで。電話あって、A君のお母さんが一度電話くれって」
Aが?嘘やろ!と思いつつA宅へ電話する。
僕「もしもし、○○(僕の名前)ですが」
『ああ、○○くん・・・ちょっとね大変な事になってね、ちょっと奥さん呼んで来るからまっててね』
何か向こうはざわざわしている。
Aママ『○○君?Aがね・・・』
僕「母から聞きました。今から行きますわ」
Aママ『いや、通夜はもうちょっと後やから、今日はええよ明日でも。本人おらんしな』
僕「いや、今日の方がいいんです。僕昨日、Aと会ってるんです」
Aママ『多分そうやろうと思いました。それやったらまあ、家に来てください。気をつけてね』
電話を切り、その足でタクシーを呼びA宅へ。昔はちょくちょく行ってた家だ。
A宅に着くと、Aママが「見せたいものがあるから」とAの部屋へ案内した。
開けたとたんに、ちょっと嫌な感じがした。
ガラステーブルに、落書き帳?画用紙のやつがぽつんと置いてあり、「それを開けてみて」と言った。
中に書いてあったのは、僕とAママ宛への手紙だった。
中身はこんな感じ。(全文ではないです)
おかんへ
おかん、これ見たら○○へ電話して、これ読むように言って。絶対に!
○○へ
昨日は変な事急に言ってごめんな。
でもオマエも十分変な事言ってたで。俺に会ったとか、かなりキモイ事言ってたしな。
で、夢の内容やけども、あの後家帰って見たのは、下半身全部赤かった。
そんで、じわじわ首の方まで赤くなって行きよった。もちろん俺もや。
気になってんけど、オマエはなんか黒い何かを持ってて、その回りが異常に赤かった。
何かの固まりみたいなもん。それしか分からん。
今日は弟の命日やけど、ひょっとして俺の命日にもなるかも知れんなぁ。アホみたいな話しやけど。
俺ら誕生日同じ日やしな。
オカンには悪いけど、先に行くかも知れんから、先に言っとくわ。生んでくれてありがとうな。
何やろうなこれは。こう引っ張られる感じって。最近何かに引っ張られる感じがするわ。
手紙はここまでしか書かれていませんでした。後半はちょっとした遺言?みたいになっていた。
死ぬのがわかったのかどうかは、誰にもわかりません。
Aママが「お茶でも入れるわ」と台所へ行った。
その間、手紙以外何も書かれてない落書き帳をぺらぺらめくっていて、思わず手が止まった。
そこにはあれがあった。
真っ黒な大きな丸が書かれていた。
中心は真っ赤に塗り潰されていた。クレヨンで。
何度も何度も塗り重ねて、黒が盛り上がってた。
ページの端の方に小さく何か書いてあった。というか、鉛筆で書いて消しゴムで消した感じ?
書かれてないけど、書いた跡。
『探し物』って。
しかも誰が見ても、Aとは明らかに違う筆跡で。
はっきり言って、今でも一番鮮明に残ってる場面。後は何かようわからん話ですが・・・
どういう状況か分かりませんが、Aはベッドの上で眠るように亡くなっていたそうです。
Aママが、昼前になっても起きないAを起こそうとしたら、呼吸しておらず。
病院へ運ばれた時には、すでに亡くなっていたそうです。
病院で服を脱がす時、「足から首にかけて何本か、赤いミミズ腫れのようなものがあった」と言っていました。
Aが夢から覚めてすぐ手紙を書き、何か途中で眠たくなって寝たのでしょうか。
石の事も含めなにも分かりませんが、なぜか全て、石を拾った直後に起こった出来事です。
石に助けられたのでしょうか?Aに助けられたのでしょうか?
石とAが、何か関係あったのか知りません。
12月31日。夜中から1月2日の朝まで、40度くらいの高熱が出た。
夢に何度もAが出て来た。何か叫んでるようだったが、何か分かりません。
ゴミ捨て場にも行きました。もう無くなっていました。
僕の腕は正月明けの1月5日(たぶん)に、ふと上がるようになりました。
それ以来は何も起こっていません。
Aママから後から聞いた話しだと、偶然にも弟も亡くなった時、同じ感じだったらしいです。
Aは自殺かと思われましたが、心不全みたいな事になったみたいです。(めちゃ怪死だと思うんだが)
そういう事なので、Aママの所に警察関係の人とか来て、事情聴取されてたみたいですが、
外傷(ミミズ腫れは何故かすぐひいたらしい)や薬物(毒?)反応もなく、殺人ではないと判断されました。
父親はAが5歳のときに亡くなったらしいのだが、Aパパは人の死期がわかる人だったらしい。ちなみに、手紙にあったように、AとA弟は同じ誕生日。僕も実は同じ誕生日です。
今もちょっと年末が怖いです。
(引用元:http://matome.naver.jp/odai/2137458810630651601?page=2)
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527: 本当にあった怖い名無し 2016/01/18(月) 15:04:40.03 ID:ADKOarXV0.net