俺の地元であった話し
地元ではちょっとした心霊スポットになってるトンネルがある。
K市とZ市をつなぐトンネルだ。
なぜ心霊スポットかというと、トンネルの上に火葬場があるからだ。
俺の親族なんかもここにお世話になってる。
あと、壁面に誰が見てもハッキリと分かる百人一首の女性の顔の様なでっかいシミがある。
そのトンネルはK市からZ市へ向けて走る車線とZ市からK市へ向けて走る車線で分かれている。
さらに片側だけで3つのトンネルが連続している形になっている。
合計6つのトンネルがひしめき合ってる状況だ。
昼間は市から市へ抜ける道なので、まあまあ車の通りはある。
ただ、K市とZ市、共に繁華街なんかは無いから夜間の交通量は全然ない。
夏になると肝試しにくるヤツが後をたたない。
その日も若い連中が肝試しに車でトンネルにやってきた。
正直、トンネルの雰囲気はそんなに怖くない。
そいつらも来てみたがあまり怖くなかったらしく、
K市からZ市へ、UターンしてZ市からK市へと
トンネルをぐるぐる回っていた。
段々調子に乗ってきて、クラクションを鳴らしてみたり、
ライトを消したり、エンジン止めたりして遊びだした。
それでも何も起きず、飽きて帰ろうとした時、パトカーが来てしまった。
「近所の人に通報されたか」
そう思いながら素直に車を止めた。
警察「近所の住民から危ない事してるって通報が入ったよ」
若者「すいません。もう帰ります」
警察「帰るとかそういう問題じゃない。危険なマネはしないように」
若者「??? いや何も危ない事してませんが。うるさかった事は謝ります」
警察「シラを切るつもりか?」
若者「もしかして肝試しが危険行為?wwwwwww」
警察「真面目に聞け!人を車の上に載せて走っていただろ!」
若者「・・・」
おしまい