これは俺の上司の話だ。
ウチの上司には綺麗な奥さんがいる。
綺麗な人なんだが自己主張が弱いというか大人しい人で旦那には逆らわないタイプの人のようだった。
上司は一見ハキハキした体育会系で男らしい感じの人だが風俗通いが好きで暇があればちょくちょく風俗店に足を運ぶような人でもあった。
まぁ俺もたまに行ったりするから人の事言えないんだが「あんな綺麗な奥さんがいるのにいいんですか?」と上司に聞くと「いいんだよ。気分転換、気分転換。どうせ何も言いやしないんだから」と軽くあしらわれてしまった。
何だか奥さんが気の毒な気もしたけど、俺は独身だったから「まぁ結婚していると色々あるんだろうな」と気にしないようにしていた。
そんな上司だったがある日からパタリと風俗通いが止まった。
「あれ最近は行かないですか?」と冗談混じりに聞いてみると、上司は「いや、最近家内を怒らせちまって」と珍しく奥さんのことを気にかけた返事が返ってきた。
あの奥さんが怒るなんて珍しいと思ったのでどんな風に怒ったのか聞いてみたところ
「いやな、この前いつものように酒飲んで風俗行ってさ~、帰ってすぐ横になったんだよ
上司は顔をひきつらせて
「血がこう、ベト~と付いてるのよ!ビックリして見てみたらタマが傷だらけになってんだだよ。なんじゃこりゃって家内の方見てみたら、あいつ何してたと思う。」
ペンを手にして前後に動かしながら言う
「カミソリ研いでんのよ!カミソリ!でニッコリしながら言ったんだよ。“よかった、あなたが浮気してなくて。切り落とす所だったわ”って。もう血の気が引いちまってさ、必死に謝ったよ。もう風俗なんか行きませんって。」
そのあと奥さんは「浮気じゃないならいいの。そういうの仕方無いと思うから」と言ってたそうだが、それがトラウマで風俗通いをやめたらしい。
なんで浮気じゃなくてよかったなんて言ったのかはわからんけど、大人しい人は怒ると本当に怖いんだなと感じた話だった。
前文が半分切れてた(´Д`)スマソ