もう20年ぐらい前の話。
ウチのじいちゃんがガンで危篤になった時、夢を見たそうだ。
じいちゃんはやたらキレイな花畑の中に立っていて、
その近くには川があったんだと。
ふと川の向こうを見ると、もう5年前に亡くなっていた
おばんちゃ(じいちゃんの母親)と
10歳とかそのぐらいの男の子がニコニコ笑って手招きしてたらしい。
そんでじいちゃんが川を渡って、そっちに行こうとしたら、
後ろから本家のおじんちゃが来て、
「○○(←じいちゃんの名前)、おめはまだ若けぇからこっちにくんな」
と言い残して本家のおじんちゃは川を渡って行ってしまったらしい。
なんとなくじいちゃんも行っちゃいけないんだと察して、
川を背にして歩き出したんだそうだ。
そして気がつくと、じいちゃんは病院のベッドで意識を
取り戻したんだってさ。
事実、本家のおじんちゃはうちのじいちゃんとほぼ同時間帯に
危篤になっていて、
じいちゃんは峠を越えたけど、本家のおじんちゃはそのまま
亡くなられた。
当時、親達は下手したら本家とウチと続けて葬式か?
なんて本気で覚悟してたようで(しかも年末時期)、
後に親は「おばんちゃ達が迎えに来てくれたけど、
本家のおじんちゃが助けてくれたんだねぇ」と話していた。
結局、ウチのじいちゃんもそれから1年しないうちに亡くなったんだが、
その時は「今度はちゃんと連れて行ったんだろうね」と話題になった。
ちなみにおばんちゃと一緒にいた男の子は、
年齢から言っておそらく、自分の亡くなった兄だろうとの事。
当時、兄ちゃんって死んでてもちゃんと成長するんだなぁと思ったり、
おばんちゃも自分の息子迎えに来るなよ、と
子供心に思った記憶がある
ちなみにじいちゃんはそれから数年、
命日近くになると、家の中歩き回ってみたり
たまにポルターガイストまがいな事をしてみたりと
ばあちゃんが亡くなるあたりまでかなりアクティブな様子だった。