三年前、研究所にいた奴の話だ。
その研究所は、主にマウスなどの実験動物を扱う仕事場だった。
そこに、一人の学生が研修に来たんだが、その研究所は、少人数しかいないこともあり、学生に、ルーチンワークの一端を任せるようになったんだ。
だけど、来てすぐの学生にそれがこなせる訳もなく、失敗するたびに罵倒されるような日々を送るようになっていった。学生は、始終泣いていた。
研究員の言うことは、正しく。単純にその学生が不器用で精神面が弱かったこともあったかもしれない。
そして、学生が半年を迎えた頃。学生は、壊れて行った。
深夜二時にもなると、流石に研究員たちも帰宅して、研究所には誰もいなくなるんだが、その学生だけは、一人残っていた。暗闇のなか、照明台の光だけで過ごしていた。
学生は、屠殺されるマウスを使って遊んでいた。マウスを麻酔せずに解剖を行い、胃の限界を越える量の水を投与し破裂させた。
ホルマリンを生きたまま投与し悶え苦しむマウスの様子を観察していた。マウスの四肢をピンで止め、生きたまま皮を剥がして行く事もしていた。
学生は、にやつきながら、マウスがいなくなるまで続けていた。それを毎晩繰り返す。
思いつく限りの殺し方を実験し続けていた。
それが半年続いた頃、学生は研究員と口論になり研究所から出て行った。
学生のやっていた事を研究員達が知ることは無かった。
今、考えても怖くて仕方がない。人は誰でも、異常者になれる。
人に手を出さなかったのは、運が良かっただけなのかもしれない。
>>183
マヂで怖い
ハンニバル思い出した
>>183
確かに怖い話だが、なんで183がこの学生がやっていたことを知っているのかが謎。
友人にせがまれ、あるDVDを見る事になったそうだ。
それは、Sawと言う映画だった。
友人から内容を聞かされていた為、見るのが嫌だったらしいが、
あまりにも熱心に語るのでそこまで言うのならと、借りて見る事にしたそうだ。
見終え、やはり後悔したらしい。嫌な感情が芽生えたと感想を告げた。
脚を切り落とすシーンなど、そんな簡単に切れるわけがない。
しかも関節部位を切らないとか、それでも医者かと、否定的な感性でしか見ることができなかったと。
グロテスクと言う映画を見た時も同じだったらしい。一般的にグロいと言われるモノよりも、頭に浮かぶグロさが勝ってしまうこと、それを考えてしまう事が嫌だった。
昔に戻ってしまいそうで怖くなる。私は、もう正常で在ると願うように言っていた。
※犬とは、実験動物の犬のこと。
こんな風に、話せるようになっただけでも、奴と私との境界線が引けるようになったのだと思う。
単に、異常者だと思いたくないだけなんだろうけどね。
書いていても、感じる。人間の欠陥品だ。コイツは、自分の殺し方まで考えていたのだから。