怖い話

【恐怖体験談】プール教室の帰りに通っていた道の話

551: 本当にあった怖い名無し 2011/07/09(土) 06:05:20.39 ID:lNGFs3kl0

昔、プール教室の帰りに通っていた道の話。

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商店街の裏に広がる住宅街へ坂道をくだり、
新幹線のガード脇の細く長い階段を登る近道があった。
俺は毎週火曜日と金曜日、親が迎えに来ない日は
その道を通って帰宅していた。

その道は殺人未遂事件があったとかで、
小学校の通学路からは完全に外された道だった。
特に、新幹線のガード脇にある階段は、途中に街灯が無く
非常に暗いので、
夜間は大人でも避けて通るような評判の悪い道だった。
そんな所を一人で通って帰っている事が親にバレると
大変なので、俺はずっとそれを隠していた。
なんだろう、何でも知っているはずの親に隠れて
悪い事をするのが楽しかったし、
人の気配の無い怪しげな道を散策する気分は、
中二病的なものだったのかも知れない。
時々そんな静寂を新幹線の轟音が突き破る、
あの爆音のスリルも楽しかった。

 

552: 本当にあった怖い名無し 2011/07/09(土) 06:07:06.27 ID:lNGFs3kl0

近道を通って帰った冬のある日、ガード脇の階段の
上下にある街灯が、下側だけ消えていた。
いつもなら近くに鉄工所の明かりがあるのだが、
その日は鉄工所が暗かった。
なので、階段の登り口は目を凝らさなければ危険なほど暗かった。
いつもwktkして通っていた俺も流石に怖くて、
上の明かりを目がけて階段を駆け上がった。
こんな怖い気分の時に限って、新幹線の近付く気配がする。
俺は新幹線が来る前に耳を塞いだ。

新幹線が真横を通った時、その風圧や爆音に
思わず怯んで足を止めた。
耳塞いでてもこれかよ、と思いながら再び走り出し、
横目で架線の青白い光をチラッと見たら、
視界の端に真っ白い男の顔が見えた。
真っ白な顔だけが、胴体も無く浮いているように見えた。
小室哲哉の「永遠と名付けてデイドリーム」っつー
シングルのジャケットをもっと暗くした感じ。
俺は恐怖のあまり声もあげられず、ひたすら上の街灯を
目がけて走った。

 

553: 本当にあった怖い名無し 2011/07/09(土) 06:08:13.88 ID:lNGFs3kl0

やっとあと数秒で登り切る!と思ったその時、
階段の一番上の段に、さっき見た白い顔があった。
俺はチビリそうだったが、このまま後ろを振り向いて
引き返す勇気も無く、
半ばパニック状態になりながら、その顔の脇を颯爽と
駆け抜けようと決めた。
顔は無表情だった気がする。視線をまっすぐに向けたまま
動いていなかったので、
俺は顔の脇を2段飛ばしくらいで登り切った。

俺の体験した中で4番目か5番目くらいに怖い出来事だったが、
誰に話しても笑われる。
別にその階段は呪いとか霊とかの噂があるような場所じゃなく、
ただ単に物騒で、夜間は人が寄り付かなかっただけだ。

 

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