もう十年以上前の話しだが、その件があってからたまに変な体験をするようになった。
当時、ベランダ側は道路ひとつ挟んで墓地、後ろは線路ひとつ挟んで寺という
ナイスな環境の場所に住んでいたが、
幽霊否定派の自分は正直何も怖くなかった。
その日両親は知り合いの家に遊びにいっており一人で2階の自室でノンビリ漫画を
読んでいた。
時間は夜の9時半くらいだったと思う。
突然自室のベランダから「コンコン」と窓硝子を叩く音が…
「ん?今何か叩く音がしたような?」と思いベランダをみると再び「コンコン」と
ノックする音と共に「○○さん○○さん」(私の名前です)と名前を呼ばれた
背筋がぞっとした。だって声の主はいないはずのうちの母の声だったし、
2階のベランダだし…。
ありったけの勇気をふりしぼってカーテンの上から鍵を確認したがとてもカーテンを
開く事はできなかった。
あまりの恐怖に布団の中に潜り込み「ごめんなさい、ごめんなさい」と呟いていた。
音も声もそれっきりで、部屋は異様に静かだった
(つづく)
(つづき)
30分程たっただろうか、突如「ドンドンドン!」と玄関を叩く音と共に
「○○さん、○○さん!」と母の声
『帰って来てくれた!』そう思った自分はすごい速度で一階に降り「おかえり!!」と、
勢いよく玄関を開けたが、誰もいない…
失神しそうだったがかろうじて扉を閉めたが、体中が震え鍵をかけることが
なかなか出来ない。
ガタガタと震えながらやっとの思いで鍵をかけた
それから一時間後くらいに親が帰ってきたが、その件以来たまに見るようになってしまった
霊感0の自分だったのに…(というか、全く信じてなかったのに)
年中見るわけではなく、霊感ある人が「あそこにいるよね」とか言っても、まったく見えない。
ただ自分にふりかかってくる時だけ見えるようになりました。
それから六年たってから人生の中で一番の恐怖を味わったのですが、
その話しはまたいずれかに…。