4年前に団地の公園で遊んだ心霊体験を投稿した者です
昔霊能者をやっててひとつずつ投稿しようと思ったんだが
書き溜めてたパソコンが壊れて仕事も忙しくなってそれっきりだった
今はサラリーマンをしているけど霊能者だった時の話を少し
小さい頃から霊感が強かった俺は、小遣い稼ぎに霊能者まがいのことをやっていた
だから修行とかそういうことは一切したことがなかった
経は暗記して読めるけど霊と対話してなんとかする感じ
なんとなくノリと感覚でやってしまおうという、今考えると危険だと思う
大学生になってポスティングのバイトをしていた時のこと
いつものように営業所に行ってチラシを受け取り
「〇〇のエリアお願いねー」
と社員さんに言われて出動
この社員さんには飯連れて行ってもらったりすごく世話になった
30代半ばで兄貴肌みたいなとこが良かった
昔はやんちゃしていて大学行ってないせいか大学生の俺に
「神楽はすごいよなー大学行ってんだもんなー、俺なんか高卒だよ」
「俺みたいにならないようにバイトはほどほどにしてちゃんと勉強しろよ」
なんてよく酒飲むと言われてた
ここではKさんとしとく
いつも行かないエリアを任されて適当に集合住宅なんかを回って、早く終わらせようなんて思ってた俺
団地とかマンションがあった時にはそれはもうラッキーって感じ
そんな時団地から嫌な気配というか夏なのに肌寒い感覚があった
団地に近づくに連れてすごく重たい気分
それに何だかこの団地の棟だけ雑木林に面しているせいかすごく鬱蒼としていて陰気臭い
俺は冷や汗をかきながらも
「まあ、入れたらすぐ立ち去ればいいし」
と思ってポストに投下していった
ポスティングしていたその時、誰かが俺を見ているように感じた
嫌だなーと思いながらキョロキョロする
けっこう管理人さんとか住民が来てお断りのお叱りも受けることが多いので、どこかで見張られてるのかなーとも思ったが、そうではないらしい
気持ち悪い視線はなお消えない
その時俺は気づいた
近くで見られてる…!
しかも正面からだ
俺の視線の先には
ポストの穴から覗きこむ二つの目玉がぎょろぎょろ俺を見つめてる…!
人なんか入りっこないんだ
俺は直感的に霊だと思った
しかもこの部屋に住む人の霊だと
逃げるように走り去って大通りに出たとこまでは記憶にある
そのあとは忘れる一心でできるだけ遠いとこをポスティングした
またポストに目玉があるんじゃないかとビクビクしながら入れてたと思う
俺は営業所に帰ってKさんに話をした
するとKさんは
「そういえばお前霊感あるんだってな、他の奴が言ってたけど」
「あそこの団地な、雰囲気悪いだろ。けっこう出るって噂でな、前の子もそれでやめちまったんだよ」
どうやら急な欠員が出たので俺が配ることになったらしい
「お前が見たっていうポスト、201号室だろ、あそこな先週独り身の爺さんが亡くなってたらしいぞ」
「裏の雑木林で首吊ってたらしい、今日月曜だろ?先週の金曜か土曜だと思うからまだテープ貼ってなかったんだろうな」
「まあ俺も詳しい話は知らないけどな」
俺はポスティングこそやめなかったが、あのエリアだけはもう勘弁してくださいと、Kさんに何度も頭を下げてお願いした
その時から経ぐらいは読めるようにしとこうと思ったのは
あれから高名なお方のもとで修行もしたり少し雑誌に載ったこともあるのだが
今でもポストの穴を覗くのは怖い
その1ヶ月後、夏休み中に1万もらって大学の友達の親戚で浄霊した話はまた今度にする
これが初めてお金をもらって引き受けたというかお願いされた依頼
そこからなんちゃって霊能者みたいになって
一応修行したり自分で意識を高めたりして
アマチュア霊能者になる
でも凡人クラスだからあまり大きなものはないし割と失敗もした
怖いめにも合うことが多くて自分には向かないなということでサラリーマンなんだけどな
前世を当てるとかいう人はパチな人が多いから気を付けてな