935: 本当にあった怖い名無し 2013/03/16(土) 18:31:00.44 ID:dSlE/K5i0
うちの実家は漁師をしているのですが、その漁師仲間のAさんが入院したとの事でした。
病状などは詳しく聞かなかったのですが、どうやら頭の病気のようで両親も「見舞いにいかないとな~」などと話していました。
うちの港には乾燥場という大きな小屋のような所があり、地域の特産柄それを持っている漁師も少なくありません。
それはみんなバラバラに建てるのではなく、漁師同士固まって小屋を建ててその一角が乾燥施設の群れのようになっていました。
漁師仲間の人が入院してから確か五日後くらいだったと思います。
その乾燥場で作業をしている父親に昼食を持っていくため、母親と一緒に軽トラックで向かっていました。
すると母が「Aさんだ、もう退院したんだねー」とふいに言いました。
それにつられて僕もその方向を見ると、確かに頭にガーゼをあててネット被っているAさんが乾燥場から自転車で帰っている所でした。
乾燥場までの道はいくつかありますが、その道はわりと細く車二台ギリギリ通れる幅でした。
しかしAさんは避ける様子がなく車が端に寄せてギリギリですれ違う形になり、母親が「あぶないね~」などと言っていた記憶があります。
その日は何事も無く終わったのですが、それから2日後Aさんが亡くなったと聞かされました。
入院したまま意識が戻らず、僕たちがAさんを見た時も寝たきりだったそうです。