16: 本当にあった怖い名無し 投稿日:2014/01/22(水) 17:42:35.59
1人暮らしを始めたばかりの頃の話。
当時住んでたアパートの目の前に街灯があったんだよ。
で、その街灯、雨の日になると真下に女が立つんだ。下向いてて顔は見えないんだけど、傘も差さずに突っ立ってるんだから明らかに普通じゃ無い。
初めて見た時はビビったけど、そこに居るだけで別に何をしてくる訳でも無かったから、俺はその女を気にしない様に心掛けたんだ。勿論それでも怖かったけどな。
それから半年位経ったある雨の日。
バイトから帰って来ると、いつもの様に女が街灯の下に立っていた。
その頃には俺も慣れて来ていて、もう大して恐怖心は無かったんだよ。
それでふと立ち止まって女を見ると、やっぱり俯いたまま動かない。いつもいつも何をそんなに下ばっか見てるんだろうなー、なんて思いながら女の足下に視線を移したんだ。
水溜り越しに、満面の笑みを浮かべた女と目が合ったよ。
多分凄く情けない声が出たと思う。慌ててその場を逃げ出し、適当な理由を付けて友達の家に泊めてもらった。
あの後すぐに引っ越したから、女については結局何も分からなかった。
けど、アイツは最初からずっと水溜り越しに俺の事を見ていたのかもしれない、なんて事を思うとちょっと怖くなる。