【奇妙な話】昔の彼女が入院していた時の病室で起きた話

図体のでかい女のくせに体が弱くて入退院を繰り返してた｡
酒､煙草がいかんかったんだと思う｡

ある日､いつものように見舞いに行くとあいつの病室が変わってる｡
あれ～なんつって新しい病室行って｡
｢お前どしたん～？｣って聞いたら､看護婦さんに変えてもらったんよ､と｡

｢何で？｣と聞いたら､あいつが言うには当時の同部屋のババアが夜中に(やかましかろがー！)と怒鳴り込んで来る､と｡

寝てるんですよ､彼女は｡

びっくりして寝ぼけまなこで(な､何？)と聞くとそのばあさま､(パチパチパチパチ将棋ばっかり指しやがって､何時やと思っとんじゃー！)って思いっきりぶちギレてて話しにならない｡

そんな事が何回かあったんで部屋変えてもらったんだ､って言ってた｡

その話聞いたすぐ後にその婆さん､亡くなった｡

亡くなる少し前まで(将棋指しよる人が一緒にやらんか誘いにきて鬱陶しい､私は将棋知らんのに……)と看護婦さんには言ってたらしい｡