あんまり怖くないけど、お目汚しに
20代半ば頃、金無くて友達とアパートをシェアしてた、その時の話。
俺の方の部屋には押入れとその上に天袋があるんだけど、
夜中金縛りで目が覚めると天袋と天井の間に顔が出ていた。
「えぇ・・・・」って眺めてると、その顔はズルズルとそのまま出て来るんだけど
俺の寝ている布団の真上まで来たあたりで
「あ、これ女の人だ」って気付いたのね。
よく見りゃ髪の毛長いし、気付けよって感じなんだけど。
で、なんやかやあってその部屋を出るんだけど
しばらく後にそのアパートの前を通りかかると彼女が、
「あ、女の人見てる」っていうのね。
俺さ、訳も分からず、「?」って顔してると
「そこのアパート女の人が窓からこっち見てる」
「どこ?」「えーと、右から3つ目」
俺が住んでた部屋でした・・・・・・。
つづく
つづき
で、そっから10年後、シェアしてた友達と酒飲みながら
当時のアパートの話をしてた、風呂がボロかっただのなんだの
思い出話をね、そんな時にふと上記の金縛りを思い出して
「そういやさ、あの部屋に住んでた時に金縛りにあったはwww」的なノリで
話振ったら、急に真顔になってさ「それって女?」って
「うん、そうだよ。 こうさ、天袋と天井の隙間からにゅーっと」って
「天袋の右端?」「うん・・・? 前に話したっけ?」
「いや、俺も見たから・・・・・・」この時、初めて怖くなった
「マジかよ・・・言えよ・・・・・・怖いじゃんよ」
「多分、あの天袋の上であの女死んでる」
空気凍ったよ、こういう冗談言うような奴じゃなかったし
その後、嘘でしたとも言わねーし
とりあえず、あのアパートの近所には近寄らなくなったよ