今でもアレはなんだったのか不明ですが
よろしければ私の話を聞いてください。
その頃ほぼ毎日のようにSさんの家に遊びに行くのが日課になっていた私は、
その日も仕事が終わってから自転車で、Sさん宅へ向かってました。
私の自宅の近所には運河に通じる大きな川があり川沿いは土手になってい
て、土手からSさん宅に向かうと一番近道なので、その日も土手沿いから
Sさん宅へ自転車を走らせていました。
夜の9じに仕事が終わり、Sさん宅へ向かい始めたのは10じ近かったと思います。
Sさん宅に行くには、土手沿いを通り、途中大きな橋を渡らないといけません。
いつもは青っぽい街灯がついていて普段は整備もされていて奇麗なのに、
あの日は違いました。
『ザワザワザワザワ…』少々耳障りに感じる程に聞こえ、橋の入り口?には
人が一人ポールのようなものの上に体育座りをしているのがわかりました。
『ん?』
不振に思った私は自転車のスピードを緩めて、前の人を確認しながら自転車を漕ぎ…
橋の入り口に差し掛かったところで、
『あれ?誰もいない??』
私の気のせいだったのか、体育座りしていたはずの人影は私の目の前で消えていました。
『あれ???気のせいか???』
と思った次の瞬間!凄まじい耳鳴りと頭痛が私の右側だけに激しく襲ってきて
思わず右側に体を向けたとき、おそらく50人いたでしょうか…
小学生くらいの子供たちが体育座りをして、私を直視していたのです。
明らかに生きた人間の目をしてない子供たちは、私の目を見ながら
一人…また一人とこちらに向かって歩いてきて…
『うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!』
自分の体を奮い立たせるように力いっぱい叫び必死になって自転車を走らせました。
さっき橋の入り口にいた、体育座りの人…
パニック状態に陥っている私はまっすぐ橋を降りはじめました。
『体育座りの人……。まさか!』
橋で体育座りしていたひとは、小さく『あぁぁぁぁぁぁぁぁ』と声を出し、
自分の髪の毛をむしる動作をし、見間違えでなければ
眼球はありませんでした。
私が覚えているのはここまでです。
そのまま気を失ってしまったらしく、気がついたら私の友達Sさんがそばにいました。
なぜSさんがいたのか…Sさんから聞いた話ですが、私の携帯から着信があったそうで
不信に思って探しにきてくれたそうです。
私はまったく覚えていませんが、確かに私の声で…
『つかまった』
とだけ言っていたとか……
長くなりましたが、つまらなかったらすみません。
お付き合いいただきありがとうございました。
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