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【2chの怖い話】蝋人形の部屋 ー後編ー

375: 蝋人形の部屋 2007/04/25(水) 05:05:05 ID:3Q8XIlaZ0

vault
『3』
それだけ書かれていました。
数字で「3」と。


【2chの怖い話】蝋人形の部屋 ー前編ー

 

375: 蝋人形の部屋 2007/04/25(水) 05:05:05 ID:3Q8XIlaZ0
『3』
それだけ書かれていました。
数字で「3」と。
D「これだけか?」
僕「いや、やばいってこれ!そろそろ出ようぜ!」
D「まぁ、そうだな」
そういって振り向いた時でした。

開いてる?
確かに来る時、扉は閉めたはずでした。
僕「ひっ!」
D「な、なんかのひょうしに開いたんだろ!!ボロいし!」
僕「じゃあ何で俺らが来た時しっかり閉まってたんだよ!?…ノブ回しただろ」
D「…! そんな…ホラーじゃあるまいし…」
例の蝋人形を放り投げ、一目散に階段に向かう二人。
走って、走って。
外が見え、安心してその建物からでると…
灯りを持った人が。
一目でA達ではないと気付きました。
あいつら、いないじゃんか。どこだよ。
周りを見渡しながら、驚き硬直しながらも目はすぐにしっかりとその人物を注目し、識別する。
浴衣のような一見古風な服を着た男。ぼさぼさした髪。ホームレスのような出で立ち。
手には、鎌。

「…お前ら一体なんなんだ!?」
その一言を言い終わるか終わらないか、再びダッシュで逃げ出しました。
来た方向とは逆の道を。
後ろから何か声を上げながら追ってくるのが感じられます。
部活の時より数倍真剣に走って。
来た道と繋がっていたのか、僕達が止めた原付がとめてありました。
A達の分も一緒に。

 

376: 蝋人形の部屋 2007/04/25(水) 05:07:09 ID:3Q8XIlaZ0
(そんな…あいつら一体どこに。。。)
気付いたら、Dもいません。
声もしなくなってたので少し後ろを振り返ると、Dがついてきていない。
どこではぐれたのか。
『ガサッ』
すぐ近くの竹林から人が飛び出しました。 
追いつかれた!そう思ってすぐ走り出すと

「俺!俺だって!」
Dでした。
僕「とにかく逃げんぞ!」
D「おう!」
 1km近くは走ったかもしれません。大学の近くのコンビニまで。 
とにかく、少しでも灯りの近くに行きたかった。
あの蝋人形の闇から離れたくて。

入口に、3人組が座っていました。
どれだけ安堵した事か。いなくなったA達でした。
A「お前らもあいつにか?」
僕「そーだよ!すぐ消えやがって!お前らのバイクあったから殺されたかと思ったじゃねーか」
C「いやエンジンかけるよゆーもないくらいだったし。」
D「はぁはぁ…とりあえず今は取りいけねーよな…」
それから小一時間、そこで話しました。
わくわくしながら待ってるとそこに鎌男が現れた事。
急いで走って逃げた事。
僕達が見た蝋人形のこと。
数字の『3』…
話せば話すほど、謎は深まるばかり。
鎌男はあそこに住んでるキチガイか?
それともあの部屋を守ってる地元の住人か?
どんなことを話しても意味はなく、全員に共通するのは「あそこには二度と行きたくないという」事。

 

377: 蝋人形の部屋 2007/04/25(水) 05:09:42 ID:3Q8XIlaZ0
朝が来るまで近くのC宅にお邪魔し、学校行く前くらいにバイクを取りにまたあの場所へ。
竹林は気配も何もなく、本当に静かでした。仕事が休みのD以外、それぞれ学校に向かい解散となりました。
僕は学校に行ってもやる気は起きず、屋上の階段で友人とサボってました。
学校終わって、バイトして、高校の友達と遊んで…呆けて一日を過ごして、夜遅くに帰って。
普段と変わらない生活の後、ぐったり寝ました。

――原付に乗っている僕がいる。
あれ、音が何にもない。
どこに向かうんだろう。
これって、あの竹林の方じゃ…
止めろよ!何やってんだ!
竹林の前で原付を降りて…――

起きたら10時過ぎでした。寝汗をかいていました。
なんて夢だ。。やべっ!遅刻だ!
禁止のはずの原付で、学校に向かい、授業を受け、放課後遊んで、帰って寝て。
寝る前にAから電話がありました。
A「おーい明日遊ぼうぜ!夜12時集合」
僕「おそっ!はいよwってか昨日の夢見たんだけど。マジ嫌な夢だった」
A「あー鎌男俺も夢でた!こわかったなー」適当に話をして、眠りにつきました。

――竹林を歩く僕がいる。
えっ。これ昨日の続きの夢?
待て!止まれよ!
うっ建物の前まできちまった…
やめろよ!何が見たいんだ俺は!
階段?それはやめろ!!
ゆっくりと足を踏み出して…――。
はっと目がさめました。
やばい。こんな頻度で夢を見ない人間なはずだ。出来すぎてる。。絶対におかしい。

 

378: 蝋人形の部屋 2007/04/25(水) 05:11:26 ID:3Q8XIlaZ0
その日も学校に向かい、バイトの後、例のA達との約束のため、A宅に向かいました。この前のメンツ。遅れてCも来ました。ただ、Dを除いて。
僕「あれ?Dは?」
A「いや昨日電話した時来るっつったんだけど…」
妙な悪寒がしました。まさか…お札の呪いとか…。

C「電話したら?」
B「いや、したらかーちゃんが出てさ。なんか爆睡してるってさ」
C「かーちゃん人の携帯でんなしww」
そんなこんなで普段通りだべり、あの事もほとんど忘れて飲んでいました。
むしろ、酒のつまみ、ネタとして始末してるようでした。
C「でもやっぱびっくりしたなー」
B「俺夢出たぜ?あの建物」
A「なー!!鎌男!今度会ったら殴るw」
僕「ほんとかよw」
A「うっせwってかDも夢見たとよ。二日続けてとかどんだけビビりだしw」

え!?

僕「ちょ、二日続けてって?」
A「あ?何か夢の続き?をそのまま見たとか言ってたな…」
僕「!??」
A「なんか一日目竹林に着いて、二日目階段までいったんだと」
…。違う。A達は夢に『出た』んだ。俺とDは夢を『見て』る。
主体的に。夢の中の自分たちから!次、夢を見たときは階段の続きだ!あの部屋にはいっちまう!
あの蝋人形がいる…。上半身だけの…。

 

379: 蝋人形の部屋 2007/04/25(水) 05:12:59 ID:3Q8XIlaZ0
その時、ふとあの数字を思い出した。
『3』
(333333333333…。3って 3!? 今日は、あの日から、あの夢を見始めて、3、にち、め…?)

血の気が引いた。そういうことか!?この意味なのか?だとしたら、今寝てるDは!!

僕「今すぐDをたたき起こそう!!!!」
A「は!?なにが!?」
すぐに説明をした。二日連続で夢を見た事。あの日、お札をはがした事。『3』の数字…。

霊なんて信じない。興味本位の心霊とか、面白そうなものが好きなだけだった。
冷やかし半分だった。初めて恐怖した。本物の恐怖だった。
いくら電話しても、Dは出ない。家の電話もつながらない。
結局、半狂乱になった僕をA達が静め、「三日目を寝なきゃいいんだ」という事で一日中一緒にいてもらいました。。
「こういうの当てになるか分からんが」
体に塩をまき、日本酒を頭からかぶせたり、近くの寺の自称例の事に詳しい坊さんとこにも行きました。
「別になんも憑いてる雰囲気もないけどなぁ」
言われるままに一応のお経も唱えてくれて、寝ないわけにいかないので彼らの前で寝ました。

夢は、見ませんでした。

みんな安心しました。やはり3夜連続でなければならなかったのか。今ではどうでもいいですけど、とにかく安心しました。が、

 

380: 蝋人形の部屋 2007/04/25(水) 05:14:12 ID:3Q8XIlaZ0
次の晩、Bに一通の電話が。A、Dとの共通の先輩(Eとします)、Dの仕事場の上司のようです。
 
E「おう!お前D知らん?」
B「いや、うちらも電話しまくってんすけどでないんすよ」
E「なんか昨日の夜あそこのおとなりさんからDん家が引っ越したとか聞いてな」
B「は!?」

E「いや詳しくは知らんけど、手紙があったとか。D自身はうちやめるとかいってないっぽくて」
B「そんな…」
E「なんでだろな?確かにあそこ裕福じゃないけど、夜逃げするほどでもねーだろうし…」

それからDは行方知れずです。本当に急な引越しだったのかもしれませんが、話が出来すぎてるような気はします。
あれからあの竹林での出来事を人に話しても「お前らそこまでしてネタ作りたいかw」とか言われるだけでした。
全ては謎なまま…。

ただ、後輩に「あの竹林は今でもある。」と聞きました。
このDの失踪との関連は話していません。A、B、Cとは今でもよく会いますが、ほとんどあの話はタブーになっています。
一体、あの蝋人形は、鎌男はまだいるのか…。もし3夜目を迎えていたら…。僕達自身は、あれから一度もあそこへは近づきません。長文失礼しました。 

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