怖い話

【洒落怖】心霊スポットに関する記事を書く事になったんだが・・・

706: 平成維新軍 03/03/14 22:21
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二十五歳の夏、勤めていた編集プロダクションをクビになり、幡ヶ谷の
アパートで悶々としていた。なにしろクーラーがないので暑くて暑くて、
なおさら苛ついた。で、その編集プロダクションをクビになったときの
話をします。長文お付き合い願います。

 


引用元: 洒落にならないくらい恐い話を集めてみない?Part30

706: 平成維新軍 03/03/14 22:21
二十五歳の夏、勤めていた編集プロダクションをクビになり、幡ヶ谷の
アパートで悶々としていた。なにしろクーラーがないので暑くて暑くて、
なおさら苛ついた。で、その編集プロダクションをクビになったときの
話をします。長文お付き合い願います。
この編集プロダクションという会社(仕事)は大手出版社から依頼を請
ければ、なんでもやる。本、雑誌、企画物のページ。内容に至ってはフ
ァッションからプロレス、グルメなど幅広くやる。で、ある月刊誌から
「これから暑くなるし、そろそろ」ということで心霊スポットの企画8
ページが回ってきた。私もそのうちの2ページをうけもった。雑誌を作
る側に居た分、このテの話の大部分が「やらせ」だということも知って
いたし、自分なりには「テキト-にウソでも書いとけばいいか」程度の
気持ちだった。                      ⇒

 

708: 平成維新軍 03/03/14 22:24
幸い実家が横浜だったので心霊スポットには事欠かない。
有名なところだとKトンネルとか、廃墟病院とか昔よく行った。
ただ、出尽くしている。そこで、自分が卒業した中学の裏に
お化け屋敷があったのを思い出した。「じゃあ、あれにするか」と、
取材を兼ねて実家へと帰ることにした。
このお化け屋敷、当時雑誌でも何回か取り上げられたことがあり、
学校周辺ではちょっと有名だった。住んでいた一家が惨殺され、
その後、庭で女性の首吊り死体が発見されるなど、取材対象として
はなかなかの代物だ。私の通ったH中学校のグラウンドから
50メートル位登ったところにあり、体育の時間に
「鎌を持った人が見ていた」とか、下校時に廃屋を覗いたら
「白い着物の女が正座していた」とか話題に事欠かない。
ただ、首吊りは知っていたが、一家惨殺は本当かどうか定かではなかった。

                           ⇒

 

709: 平成維新軍 03/03/14 22:26
で、私は幽霊を全く信じていないが、中学高校と同じ学校に行った
同級生のYは自称霊感があるらしく、昔、肝試しに行ったとき
ここで幽霊を見た。「あそこに何かいるよな、いるよな」と廃屋の2階の
窓を指差し同意を求められたが、私には何も見えなかった。
Yはその後グラウンドまで降りてきてうずくまった。彼曰く
「ねじれた白い人影が、窓から出たり入ったりしていると」
真っ青になって震えていた。そこでYには悪いが、協力してもらい、
彼のインタビューを交えたお手軽記事を書くことにした。
自宅からYに電話をすると、予想に反して簡単に承諾を得られた。
夜9時にファミレスで待合わせをし、小一時間昔話をした。
「卒業してから10年、こんな形でH中学校を訪れるとは思わなかった」
と苦笑いのY、以外とサバサバしていた。
今考えるとこの辺りから変になりだしたのだが、
車に乗り込むとYは妙なことを言い出した「今日行くのやめないか」
「何で」と私は聞き返した。「いや、なんとなく・・・。それにもう
あそこ何にもないよ」「はぁ?早く言ってよ」「だって、何にもな
いから俺行くんじゃねーか」私がやっていた雑誌取材は比較的
こういうことが多かった。「しょうがないとりあえず行って、
有る事無い事書くしかないか」。     ⇒

 

711: 平成維新軍 03/03/14 22:30
「だって、何にもないから俺行くんじゃねーか」私がやっていた
雑誌取材は比較的こういうことが多かった。「しょうがないとり
あえず行って、有る事無い事書くしかないか」。H中の校舎脇に車
を横付けすると、懐中電灯と小さい一眼レフを
持って廃屋に向かった。移動中Yは無言だった。廃屋はYの言う通り
跡形も無く、その周辺は深く掘り返えされて大きな穴が空いていた。
その深さは10メートル位あり、工事用の吊り橋が掛かっていた。
Yは私より少し下がった場所から黙ってその橋を見ていた。
Yの様子が気になったが、仕事だけ済まそうと三脚を用意した。
周辺でシャッターを切りながら、Yに声をかけた。「具合でも
悪くなったか?」「あのさ・・・」「なに」Yは話し出した
「さっきここに乗ってきた車、誰の」「会社のだけど、なんで」
「いや、後で話す。それからあの橋には、近づかないでな・・・」
とYは言った。その顔は真っ青だった。       ⇒

 

713: 平成維新軍 03/03/14 22:32
Yは突然座り込んで、震えだした。そして「吊り橋の方で誰か
呼んでないか」とつぶやいた。「やめろよ」とちょっと怖く
なり、辺りを見回した。橋の上には誰もいない。
さすがに気味が悪いので、わたろうとは思わなかったが、
写真を撮っておこうと近づいた。やっぱり誰もいない。ところが、
撮影位置を考えていたら、なぜか橋に一歩踏み入ってしまった。
後悔した。その瞬間、急に空気が冷たくなり、にもかかわらず
汗が吹きだし始めた。なぜか解らないが、とにかく橋の下だけは
見ないで置こうと思った。が、私の目の前、ちょうど吊り橋の真中
くらいに、なにか得体の知れないものが座っているのに気が付いた。
「女がいる・・・」。女はこっちをジーッとみていた。体の自由は
効くのだが、吊り橋の上で動けなくなってしまった。  ⇒

 

714: 平成維新軍 03/03/14 22:33
そのとき「戻って行い」とYが大声を出した。私はこの声で我に還り、
Yの方を振り向き愕然とした。座り込んでいるYの背後に女がいる。
女は白い着物をきていて、Yの顔を見下ろすようににして立っていた。
Yはそれに気付いていない様子で、私は恐怖で全身の毛がさかだった。
とにかく逃げることを考え、吊り橋から地面へとピョンと飛び移った。
その瞬間吊り橋のワイヤーがビーンという音とともに切れた。もし
あのまま橋の上にいたら、おそらく転落していただろう。私はもう
恐怖で分けが解らなくなり、ただひたすら車まで走った。Yには
悪かったが見捨てて走ってきてしまった。    ⇒

 

716: 平成維新軍 03/03/14 22:36
後ろから「うわああああ」と雄叫びをあげながらYが追いかけて来た。
その声でまた恐怖がこみ上げてきて、ひたすら走った。私はYと汗だく
で車に乗り込むと、直ぐに車を発進させた。そして学校から道路に出た
ところで2トントラックと正面衝突した。幸い二人ともケガは無かったが、
会社から借りてきた車は全損だった。

 

718: 平成維新軍 03/03/14 22:39
翌日会社には出勤したが、さすがに原稿は書く気になれず、
他の人に書いてもらった。二日後に車を全損させたせいで、
社長にクビを通告された。しばらく東京で仕事を探したが
貯金も底をつき、実家に帰ることにした。
これと前後して不思議なことがあった。当時携帯が出始めた頃で、
充電が切れているにも関わらず、呼び出しが鳴った。直感的に
Yじゃないかと思い、コンビニからY宅に電話を入れた。Yの母親が出て、
おとといから連絡がつかないとのこと。その後、これに関係してか否か
わからないが、四ヶ月後に、彼の田舎、山梨で無事見つかる。
翌日幡ヶ谷のアパートを引き払い、実家に帰るとデスクから連絡が入った。
「お前のフィルムに変なものが写っているのだが」とのこと。
内容は確認しなかったが「写真はそっちで始末してください」
そそくさと電話を切った。     おしまい

さっきファミレスのトイレ行ったらさwwwwwwwwwwwwww
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