でも、不思議な事という物は・・・そんな私にも起こるわけで・・・。
今から書くのはツクリや脚色なしのお話です。
勿論オチなんて物もまったく無く、読む人によっては不快感や物足りなさを感じるであろう事を予めお詫びしておきます。
小学生の頃、私の両親は離婚をしました。
母親は私と弟の2人を引き取った為、生活は楽では無く、必然的に住居も格安なアパートに住む事が多かったと記憶しています。
これから語るのは、そんな安アパートで体験した事です。
安アパートとは言っても、借りていたのは管理人室というやつ。
他の部屋とは違い、建物の1Fが丸々一つの賃貸になっていました。
部屋は3つ、ダイニング、風呂、トイレがあって、月5万くらいだったと聞いています。
うち一つが私に割り当てられた部屋だったのですが、これが変な部屋でして・・・。
押入れがあるんですけど、開けると板が打ち付けてあって使えません。
夜中に妙な音がしたりする事もありました・・・。
そしてこれが一番嫌だったんですが、部屋の外からしか鍵がかからないんです・・・。
当時、中学生になりたてだった私は、自宅でもYシャツで過ごす習慣がありました。
ある日いつものようにダイニングで食事をとっていると、学校から帰ってきた弟が怪訝そうな顔で「どうしたん?」と聞いてきます。
ハァ?と聞くと「あんたのYシャツ、血だらけじゃん」
え?と確認すると、Yシャツの胸元から腹にかけて、文字どおり血染めになっています。
鉄のような臭いも確認・・・血です。
私はケガもしていないし、ケンカしたわけでもなく、歯槽膿漏もありません。
その時、何故か「母に怒られる!」とビビッた私はこっそりと洗濯したのでした。
この家のお風呂は、沸かすと必ず「長ーい髪の毛」が浮いている・・・。
そんな素晴らしいオプションが付いていました。
母も私も弟も、皆せいぜい肩までしか髪を伸ばしていなかったのですが、何故か浮いているのです、長い髪が・・・。
お風呂掃除のジャバを使ったりしましたが無駄でした。
6年くらいそのアパートにいたのですが、結局ほぼ毎日「長ーい髪の毛」が浮いていましたね。
その日は雪が降っていました。
買い物に行くのも嫌なので電話で出前を頼み、家に篭って昼間からFFで遊んでいましたと記憶しています。30分程すると、雪だというのに出前のバイク音が聞こえてきます。
自分の部屋に財布を取りに行き、玄関で出前を受け取り、「雪なのにすいませんねー」などと世間話をしていると、出前の人が不思議な事を言い出しました。
出前の人:「お宅のお婆さん、お元気ですねーいつも窓越しにご挨拶していただいて」
・・・・・・うちにお婆さん?そんな人いませんよ?
と、まぁ色々あった建物でしたが、残念な事に既に解体され現存しません。
一体何があった部屋だったのか最後までわからずじまいでした。
実は現在住んでる部屋も微妙な部屋でして・・・。
「深夜の決まった時間にドアに何か当たる音がする」
そんな部屋に暮らしております。
まだエピソードはあるのですが、いかんせん怪談とよべるかどうか・・・。
微妙な話が多いので、そのうちまた書きこむかもしれません。