出来事については本当かどうかはもちろん確認できません。話していたことは本当です。
父は内装業を営んでおり、当時は戸建て住宅もよく売れていた時代だったと思われます。
ある日、現場から帰ってきた父が、明日は「お払い」が入るから予定が変わったというようなことを母に告げていました。
最初、建前(上棟式)かなと思って聞いていました。建前がある日は仕出しの弁当や餅、お酒などを包んで持ち帰ってきていたので、そういう儀式があることは知っていました。
ところが話は違って、開発中のその地域全体のお払い?のようでした。
父の話から、既に内装工事ができる家もあれば、まだブルトーザーやショベルカーで土地を整備している場所もあるのだと認識できました。基礎工事というものかもしれません。
問題が出たのは土地を整備している方からのようで、掘ったり、埋めたり、ならしたり…
その中の、掘る作業で問題が出たようです。
ショベルカーや、そういった大きな重機で掘っていく段階で、「ある深さ」から全く掘れなくなったというのです。
子供心に「そこに何かあるからでは?」と思って聞いていました。硬く大きな岩盤があるとか、大きな木の根やそういうものです。
それでも重機で掘れないとなると相当なモノです。
作業員達はスコップ片手に調べに降りたそうです。そんなに深くはないのだと思います。
そこには確かに「何か」がありました。
それは、
人骨。人の骨だったそうです。
警察やそういう関係の人も来たようです。
それで、お払いというか供養みたいのをするという話でした。
…今思えば、「重機の力で掘れない」のではなく、突然エンジンが切れるとか、かからなくなるとか、そういう話なのかなと思っています。
いずれにせよ非科学的なので一切説明はつかないのですが、そういう話も実際にあるのかなぁと思っています。
工事現場から人骨や戦時中の不発弾が出てくること自体は珍しいことではないようですし。