奇妙な話

【不思議な話】焚き火にあたったまま、外で寝入ってしまったら

497: 本当にあった怖い名無し 2017/08/27(日) 05:49:34.48 ID:

友人の話。

秋の山に一人でこもっていた時のこと。
朝方、肌寒さを感じて目が覚めた。
目の前に火の気の絶えた焚き火跡がある。
迂闊にも、焚き火にあたったまま、外で寝入ってしまったらしい。

 

 

 

498: 本当にあった怖い名無し 2017/08/27(日) 09:29:29.27 ID:

伸びをしていると、おかしな物が傍らに転がっていることに気がつく。
縁の欠けた丼と、薄汚れたサイコロが二つ。
そして、山と盛られたアケビと茸。
他にも焚き火の周りには、空になったビール缶と竹筒が残されていた。

 

 

499: 本当にあった怖い名無し 2017/08/27(日) 12:00:59.09 ID:

ビールは彼が持ち込んだ物だが、他は記憶にない。
竹筒は水筒みたく加工されている。
小さく空いた口に鼻を近づけてみると、微かにアルコールの香りが感じられた。

 

 

500: 本当にあった怖い名無し 2017/08/27(日) 17:23:22.41 ID:

しばし腕を組んで、昨夜のことを思い出そうと努力した。
そうだ、確か誰かと愉快にチンチロリンをしたような気がする。
念のため自分の荷物を確認してみると、厚手のナイフと煙草が無くなっていた。

 

 

501: 本当にあった怖い名無し 2017/08/27(日) 17:31:55.52 ID:

アケビと茸の山を見やる。
どうやら戦利品のようだな。

 

 

502: 本当にあった怖い名無し 2017/08/27(日) 17:50:15.69 ID:

ただ一体誰と賭け事をして遊んだのか、それだけがまったく思い出せない。
今でも、それが何より残念だという。

 

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