当時よく遊んでいた友達(仮にAくんとする)と俺は学校帰りに川へ遊びに行こうとしていた。
Aくんと俺は道中ゲームやアニメの話で盛り上がりながら歩いていたが、突然Aくんは真剣な顔になって
「・・やっぱ家帰って遊ぼうぜ」
と言い俺の腕を掴み全速力で走りだした。
家に帰るならもと来た道を戻るのが一番の近道なのだが友達は入り組んだ路地に入ったり、いきなり大通りに出てまた路地に戻ったりと変な帰り方をした。あまりの剣幕に俺は抵抗せずそのまま引っ張られながらAの家に帰った。
落ち着いてからAに事情を聞いたら
A「お前も見ただろ!?変なおっさんがずっとついてきてたじゃないか!!」
俺「い、いや・・俺は見てないけど・・」
A「そうか・・・うん・・それならいい」
いったいどういうことなのかもっと詳しい話を聞こうとしたけどAくんはそれ以降その話をしなくなり詳しい事情は分からなかった。
あれから数年経った今でもあれは何だったのだろうかと考えることがある。
Aくんが見たおっさんとは何だったのか、もしかしてかなり危なかったのではないか、そもそも見間違いじゃないか?等色々気になるしモヤモヤしている。
肝心のAくんはもうそのことを忘れてしまったらしく、今となってはもう真実を知る術はない
(本当に忘れたどうかは定かではないが)