突然失礼します。
あまり怖い話じゃないと思うんだけど
本気で兄貴の友達のお姉ちゃん(色白で美人)が体験した話。
話うまく書けないけど、気にしないで聞いてください。
結構近所で起きた事件で、新聞にも出た話。
隣町で3年前かな?
それくらいに起きた話なんだけど、その町のある中学校で、受験生の男女五人が全員自殺で死んだんだ。
夏休み前に学校の友達六人で合宿をした、其処で起きた悲劇だった。
その中の六人目に、そのお姉ちゃんが居た。
お姉ちゃんはその日、クラスの男の子三人と親友の女の子二人と一緒に学校にお泊りで受験勉強に励んでいた。
そろそろ1時。
寝るかーってなったとき、その中の一人が
「学校の裏で肝試ししない?」
とか言い始めた。
「えー…危ないよ」というお姉ちゃんを無視して、親友二人は大はしゃぎ。
「○○はどうする?ここにいんの?」
そう言われて、部屋に一人で残ってるのも怖かったお姉ちゃんはしぶしぶそのあとをついて行ったらしい。
肝試しのルールは簡単だった。
学校の裏庭にあらかじめ埋めておいた割りばしを取って、一周して戻ってくる、それをつぎのチームに渡して、リレーのように1チーム2周する。そんな感じだったらしい。
なんせその学校は結構山のほうにあって、私も行ったことがあるけど、昼間行っても裏庭は軽い森のようになっていて、かなり薄暗くて気味悪いところだった。
だからお姉ちゃんはかなり嫌がっていた。
チームは三人ずつ、Aチームは女、女、男で、お姉ちゃんの親友二人とお姉ちゃんの好きな人だった。
Bチームは男、お姉ちゃん、男と、そんな感じで別れた。
お姉ちゃんはどうせなら好きな人と一緒に行きたかった、と思っていたが、男二人のほうが心強いと黙っていたらしい。
いよいよ、肝試しがスタートした。
最初に、Aチームが出発。
両脇の女の子は真ん中の男の子にぴったりとくっついていて、お姉ちゃんは少し恨めしく思った。
そして10分ほど経過した。
しびれを切らした男友達は、
「おせえな、あいつら。もう出ちまうか。」
といって、まだ割りばしも受け取っていないが、お姉ちゃんを真中にはさんで、出発してしまった。
でも、お姉ちゃんはその不可解な出来事を不安に思っていた。
本来なら、一周5分ほどで帰ってこれる距離なのになぜあの子たちは帰ってこないのだろう?
そう考えたら、一刻も早く帰りたくて仕方がなかった。
そう思ってるうちに裏庭について、男友達は地面に刺さっていた割り箸を引き抜いた。
その夜は、動物の死体のような、沼のすえたにおいな様な、そんな臭いがしたらしい。
「くっせえーww」
「やべえ、超こえ―んだけどw」
テンションが上がってる男の子たち。
泣きたい思いを必死にこらえて、お姉ちゃんは男友達を引っ張ってさっさと一周を終わらせてしまった。
そしてみごとゴール。
「マジやべー怖かったあーww」
「○○結構足はえーなぁ、ついてくの大変だったし!」
「うるさい、怖かったの!」
お姉ちゃんたちはそんな会話をしながら、Aチームを待っていた。
でも、待っても待っても、Aチームは帰ってこなかった。
携帯の時計は3時を指していた。
なにかがおかしい。
まさか、何かあったのでは…。
すると、男友達二人が、お姉ちゃんに言った。
「俺達様子見てくる。あいつら探してくる。もし、俺たちが20分しても帰ってこなかったら、下(町のほう)に降りて、警察呼んで来い。おまえは、今はここに居ろ。分かったな?」
お姉ちゃんは自分も連れて行ってほしかったが、さっきまでとは違う二人の真剣な顔に、泣きながらうなずいた。
そして、男友達は裏庭へ。お姉ちゃんは一人、その場で座って待っていた。
やはり、二人は帰ってこなかった。
携帯は圏外、夏なのに、寒い。
お姉ちゃんは、男友達に言われたとおり町の交番に行こうとしたが、ここで下手に動くのも危ないと思って、ただひたすら夜が明けるのを待った。
そして、やっと朝日が上がって先生の一人が車で校門から入ってきた。
お姉ちゃんは先生を見つけるなり必死になって走り寄り、先生に泣きついた。
理由を聞いた先生はお姉ちゃんをなだめ、警察を呼んだ。
警察が来るまでは、先生の車の中で待っていた。
そして数分後、2、3台のパトカーが到着し、お姉ちゃんに事情を聞いた。
「とりあえず、裏庭まで付いてきてください、お願いします」
お姉ちゃんは警察に頼んで、裏庭についてきてもらった。
其処で、お姉ちゃんは、見てしまった。
戻ってこなかった五人は、それぞれ、首をつって死んでいた。
皆、どこから持ってきたかぼろぼろの細い縄で、首をくくっていた。
そして、全員、校舎を背にして何かをにらみつけるように、じっと森のほうをみていたらしい。
その事件は、校庭に集まったパトカーや救急車を見た生徒たちの間でも、大変な騒ぎになって、臨時PTA集会までもが行われた。
お姉ちゃんはその事件以来、登校拒否になった。
受験も落ちて、定時制の学校にも通わなかった。
今も週2ぐらいで精神科にかよって、カウンセリングを受けている。
兄貴の友達いわく、
「俺もパトカー見たから、この話絶対嘘じゃねーよ。
姉貴も、あの事件以来すっかりひきこもりになっちゃってさ、それでひとりでいるのが嫌みたいで、ずっと俺とか母ちゃんと一緒に居ようとすんの。
○○(私の名前)もさ、姉貴んとこ行って、話聞いてみ。
俺から聞くより、めっちゃこえ―からさw」
らしい。
この話は、兄貴の友達が恐怖投降か稲川さんかなんかに出したらしくて、他県でもたぶん知ってる人が居るそうだ。
これで私の話は終わりです、怖くなかったらごめんなさい。
変に長い乱文失礼しました。