カミサンと俺との話で、ほんのり怖い話はあまり無いので
期待(?)に沿えず申し訳ない。
それよりもカミサンは不思議な記憶を持っていて、
昔から折に触れていろいろと聞いた話がある。
そこからほんのり怖い話を幾つか紹介しようと思う。
前提だけどカミサンも俺も宗教には入っていない。
幽霊も見えないし感じたことも無いが、信じていないわけではない。
地球以外の生命体についてはいるとは思うが、
地球に飛来出来るほど近い場所にいて、
かつそれだけの技術を持っているとは思ってない。
カミサンは断片的に不思議な記憶を持っている以外は
一般的な人間だと思う。
それではまず最初の話、「前世」についてだけど、
普通前世と言えば過去の記憶というのが
相場だと思うのだが、カミサンによるとそうとは限らないらしい。
つまり一度人生がスタートすると決して時間が巻戻ることは
無いのだが、そもそも「人生がスタートする時点」に過去とか
未来とかは無く、
どこの時代に生まれるのかは、望まない限りほぼ完全に
ランダムなんだとか…。
カミサンの前世の記憶はどうやら未来にあるらしい。
また、生物として生まれる者は、生まれる直前に
3つの選択肢を与えられるらしい。
この選択肢は絶対的なものでは無くて優先度の問題なのだが、
大抵は「1、健全な体」「2、健全な精神」「3、人間に生まれたい」
という選択をする。
ところが、上記以外の強い希望を持つものも少なくない。
つまり上記よりも強い希望があって優先度を入れ替える者も
少なからずいるんだとか。
優先度の問題だから、選択したものが完全かつ終生に渡って
叶うわけではない。
そこでリスクを取って敢えて違う何かを選択肢に加える者もいるらしい…。
例えば「人間以外に生まれたい」とか、
「決して忘却しない記憶が欲しい」とか、
「○○の時代に生まれたい」とか…。
そうした選択によって叶うもの以外にも、
それなりの配慮のようなものがあって、
家族になる者などは前世で、何らかのつながりがある者が
結びついていたりする。
それは良い関係だけでなく、良くない関係の場合もある。
すべては戯言にしか聞こえないのだが、そういう話を聞くと
妙に納得のいく事や、
やりきれない事件や不幸な生い立ちの真相が垣間見えることもある。