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【ほんのり怖い話】職場の人の車に乗せてもらった時の話

680: 本当にあった怖い名無し 2008/04/13(日) 14:23:51 ID:2mjggtlT0

結構面倒見が良くて色々と世話になっていた職場のAさん。

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ある日忘年会に行くのにAさんは酒が飲めないからと
送迎役をやってた。
でも、Aさんと同期の人は何故かAさんの車に乗ろうとしない。
聞いてみると、「俺の車に誰か乗せると何か出るらしいんだよね」
と訳のわからない答えが。
Aさんも笑いながら言ってたので冗談の類だと思って
俺は一人でAさんの車に乗り込んだ。

しばらく走って横断歩道に差し掛かった時、Aさんが車を止めた。
聞くと子供が渡っていると言う。でも、俺の目には何も見えない。
やがて車が走り出す。
「ほら、お辞儀してるよ。可愛いね」の声に咄嗟にサイドミラーで
後ろを見ると、ランドセル背負った子供が頭を下げている。
「えっ?!」驚いて振り返っても誰もいない。
「い、今の幽霊じゃないですか?」と聞くと
「え? あれ、幽霊だったの?」と聞き返してくる。
あまりに無邪気に聞き返してくるからひょっとして見間違えたかも、
とそのまま口を噤んだ。
そうこうしているうちに忘年会の会場に着いた。

忘年会が終わって再びAさんの車に。
「家まで送るよ」とのお言葉に甘えての帰り道、青白い光が
目の前を横切った。
大きさはピンポン玉くらい、人が歩くくらいのスピードの光の玉を
目撃したAさんが一言。
「こんな都会なのにホタルがいるよ、珍しいねえ」
「…あのAさん、今12月です」
本当なら怖い体験のはずなのにAさんのおかげでそれほどでもない。
最近では窓が閉まっているはずの走行中の車から身を乗り出す
子供が見えたりもしたが、そんな時にもAさんは
「最近の子供はすごいねー」と笑っている。

どんな事にも動じないAさんの姿にほんのり。

 

 

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