奇妙な話

【ゾッとした話】会社近所で起きた奇妙な声

7

私が勤めている会社の近所でのこと。
残業だったので、時間は夜7時過ぎだったと思う。
デスクで仕事をしていたら、会社前の通りがなんだか騒がしくなった。

424: 本当にあった怖い名無し 2010/06/22(火) 14:59:15 ID:4OcsQ4Uq0

私が勤めている会社の近所でのこと。
 
残業だったので、時間は夜7時過ぎだったと思う。
デスクで仕事をしていたら、会社前の通りがなんだか騒がしくなった。
女の人のキーキーした声と、笑い声と、男の人の怒声だった。
 
痴情のもつれか何かかな?と思って、ブラインドを上げて下を見たら(オフィスは2階)
長い髪の毛をポニーテールにしたおばさんが、男2人に組み付かれていてちょうど道路に押し倒されたところだった。
 
ビックリして、とりあえず窓を開けて顔を出したら
男の人たちは「警察!警察呼べ!!」「放火魔だ!はやく警察呼んで!」
おばさんは「ぎひぃーっ、だめなんだぁ~!はーーなーーーせえーーーー」などと叫んでいた。
 
そのおばさんの金切り声が、喉が破れちゃうんじゃないかと思うぐらい大きくて…
しかも何度も何度も同じ言葉を繰り返すもんだから、怖いし足震えるし
とにかく叫びを止めて欲しくて泣きそうになってた。
 
でもオバサンは警察が来るとぱたっと黙って、大人しく捕まっていった。
ちなみに通報したのは、オフィスに居たうちの社長。

 

 

425: 本当にあった怖い名無し 2010/06/22(火) 15:00:26 ID:4OcsQ4Uq0

その長髪ポニーテールのおばさんは、近所では有名なその土地一体の地主の娘だった。
頭がおかしいらしい。
連続放火魔ということで捕まっていったけど、確かに会社近所の住宅地では度々不審火が出ていた。
 
ゴミとか犬小屋とか、ポストからはみ出たチラシなんかが燃やされてた。
それから空き地でのあからさまなゴミ焚き火になり、いよいよアパートの外壁を燃やそうとしたところを現行犯で捕まった。
 
私がオフィスから見た男の人は、近所の人で組織された自警団の男性たちだった。
後日その人たちが「ご協力ありがとうございました」とわざわざ会社に来てくれたので
そのとき少し話を聞かせてもらった。
 
自警団の人たちは最初、アパートの塀の中でゴソゴソする人影を見つけたんだって。
で、塀に空いている飾り穴から中を覗いたらオバサンが居て
サラダオイルを手にとって、アパートの外壁にゴシゴシぬりつけてたらしい。
でも、その人たちが言うには、そこにはオバサンの他にもう1人居たんだって。
 
オバサンの脇で、にこにこ笑う女の人が。
で、その女の人がにこにこしながらオバサンに耳打ちするんだって。
するとオバサンも、同じようににこにこしながら「うんうん」って頷くんだって。

 

426: 本当にあった怖い名無し 2010/06/22(火) 15:01:24 ID:4OcsQ4Uq0

で、塀を回りこんで入り口からオバサンのところへ走って
「なにしてるんだ!」って声をかけた時には、女の人は既にいなかったらしい。
脱兎のごとく逃げ出したオバサンを追いかける時、
オバサンは
「私じゃない!私じゃない!私じゃない!私じゃない…」
「私じゃないいーっだめ!私を捕まえたらだめ!!」
なんて喚きながら走ってたらしい。
 
そういえば、確かに最初に私が聞きつけた騒ぎでは、
「私じゃない!あの女だ!!」っていう女の声と
「ぎゃはははは、あーっはっはっは」って笑ってる女の声と
「うるさい!!」っていう男の声だった。
だから痴話げんかだと思ったんだよね。
 
でもおかしいよね。オバサン笑ってなかったし
痴話げんかじゃないなら、てっきりギャラリーの誰かが笑ってたんだなと思ってたんだけど
その、オバサンの脇に居たっていう女の話を聞いたら、ゾッとした。
自警団の人には、その笑い声のことは言わないでおいた。
 
その事件の後、3週間か1ヶ月か経った頃に
ふとオフィスの外を見たら、なんとあのオバサンが通りを歩いてた。
オバサンはヒモにつながれてて、ヒモの先は警察官が持ってた。
警察官3人とオバサンで何かやってたから、現場検証ってやつだと思う。
でもそこにはオバサンだけで、もう1人の女なんて居なかった。
もう8年以上前、本当にあった話です。

 

-奇妙な話
-, ,

Copyright© 2ちゃんねるのこわーい話まとめ|怖い話・都市伝説まとめ , 2024 All Rights Reserved.