怖い話

【怖い話】赤い靴

小学4年の頃の話。

20170115a

35: 本当にあった怖い名無し  ID:

小学4年の頃の話。

当時、俺は仲良しグループの中で楽しく遊んでいた。

仲良しグループとは、
俺、俺の親友のKと、T、R(どちらも女)の4人の事。

この4人は小2~3と連続で同じクラスになり、
席も何回か近くなったりして自然と仲良くなった。

小4でK、Tとはクラスが離れてしまったが、
それでも放課後に皆で廊下で待ち合わせしてよく遊んでいた。

ある夏の暑い日、
いつものように放課後廊下に集まって、
今日は何して遊ぶかを話し合った。

少しして、Kが窓の向こうを指さして言った。

『あの高いマンション行ってみない?
まだ行った事無いよね?』

そのマンションは15階建て、
ここらの町の中でも一番高さのあるマンションだ。

 

37: 本当にあった怖い名無し  ID:

当時のここらのマンションは住民以外でも自由に出入りでき、
よくこのグループで近くの色んなマンションに行っていた。

だがあの高いマンションは少し遠く、
友達も一人も住んでいなかったので、
何か近寄り難い感じだった。

するとRが言った。

『あそこはダメだよ…』

意味深に言ったものだからKは

『何で?』

と勢いよく返した。

『よくわからないけど…
親からあそこは行っちゃダメって言われた』

そうRは言った。

俺は『何が』ダメなのか気になり、

『何だよそれ、行ってみようよ!気になるじゃん』

と言って、全体を行く雰囲気に促した。

するとRは

『んじゃうちイイや…ごめんね』

と言って先に帰った。

TはRが帰った事を少々気にしていて
『行ってみたい』的な事も言っていたが、
気を遣い結局Kと2人で行く事にした。

そのマンションまでは3kmぐらいあっただろうか、
少し遠く、着いた頃には少々足がくたびれていた。

この日は雨上がりの晴天で、
アスファルトと雨水が混じった変なにおいが
辺りを包み込んでいた。

いつもマンションを探検する時は、
エレベーターを使わず階段で一番上まで上がり、
下にも階段で降りていたが、
この日は疲れていたので、上へはエレベーターで行き、
上から階段を降りながら探検しようという事になった。

 

38: 本当にあった怖い名無し  ID:

しかし、Kが疲れたから休もうと言い出したので、
探検の前にエレベーターホールにあるベンチで一休みする事にした。

10分ぐらい学校の話など色々していたら、
2つあるうち片方のエレベーターが1階へ降りてきた。

目の前のエレベーターが開いたが、
誰も出て来なかった。

あれ?と思って俺が中を覗きに行ったら、
真っ赤な女物の靴が
エレベーターの中に揃えて置いてあった。

人は誰も乗ってない。

俺はKを呼び、その赤い靴を見せようとしたが、
2人で再度エレベーターを覗くとその赤い靴は消えていた。

『あれ・・・さっきはあったのに』

少し奇妙に思いながらも、
2人で15階までそのエレベーターで上った。

このエレベーターの停止階は1・3・5・8・11・14で、
停止階以外の階に行く時は、
最寄りの階から階段で行く形になっている。

 

40: 本当にあった怖い名無し  ID:

俺は最初

『あれ、14階しかないのか?』

と言ったら、
Kがそう教えてくれて14のボタンを押し、
着くのを待った。

5階の停止階を過ぎる時だった。

通り過ぎる一瞬、
向こうにさっきの赤い靴が置いてあるのが見えた。

俺が

『あ!さっきの…』

と言った時には5階を完全に通り過ぎていた。

Kが

『何?』

と聞き、俺は

『さっき1階で見たはずの赤い靴が5階にあったんだ!』

と言ったが、Kは俺が何を言っているのか分からない様子で、
信じないというよりはどうでもいいという反応だった。

俺は何か気掛かりになって、
8のボタンを押した。

 

41: 本当にあった怖い名無し  ID:

5階のエレベーターホールまで降りて
確かめようと思ったのだ。

俺はKに

『先に上行って待ってて』

と言い、8階で降りた。

8階のエレベーターホールには何も無く、
俺はそこから7、6…と階段で降りていった。

そして5階。

見渡してもあの赤い靴はなかった。

さっきのは何だったんだろう…と思いながら、
5階からエレベーターを呼んだ。

片方のエレベーターは『14』を表示していて、

『あぁ、Kはもう着いたんだな』

と思い、急いで向かおうとした。

そしてエレベーターが5階に着き、
ドアが開いた。

俺は一瞬

『うわ!』

と声をあげてしまった。

あの真っ赤な靴が揃えて置いてあったのだ。

 

43: 本当にあった怖い名無し  ID:

全体が奇妙に赤く、テカテカと光っている。

人は乗ってない。

俺は何か、そのエレベーターで上に上がるのが怖くなった。

しかし上ではKが待っている。

俺は仕方なく階段で駆け足で
15階まで上る事にした。

何か俺は焦っていた。

早くKに会いたい、
という妙な孤独感に襲われていた。

そして15階に着いた。

…しかし、15階のどこを探してもKはいない。

もしかして俺が遅すぎるのに腹を立てて
先に下に降りたのか。

 

44: 本当にあった怖い名無し  ID:

俺は寂しくなり、Kの名前を大声で叫んだ。

『K~!どこだ~!』

マンション中に俺の声がこだまする。

近くにいるなら聞こえるはずだ。

…しかし返事が無い。

もっと下にいるのか。

はたまた声が聞こえていながら無視しているのか。

俺の精神状態はだんだんおかしくなっていった。

不気味な光景をたて続けに見た恐怖感。

それをKに伝えられないで一人で彷徨う孤独感。

…俺は一刻も早くKに会いたい、
このマンションから抜け出したいと思い、
15階から1階までエレベーターで降り、
マンションの外でKを待つ事にした。

14階に降りてエレベーターを呼び、乗る。

今度は赤い靴は無く、何かホッとした。

そして1のボタンを押し、
早く着いてくれと思いながら目をつぶり待っていた。

俺は怖くて仕方なかった。

目をつぶりながら、かがみ、
エレベーターの向こうを見ようとしなかった。

そしてエレベーターが止まった。

ドアが開いたが俺は怖さで顔を上げようとしなかった。

すると大人の男の声がした。

 

46: 本当にあった怖い名無し  ID:

『子供一人発見しました。小学生のようです』

『え…?』

顔を上げると警察官が2人、
俺を見下ろしていた。

1人は無線で会話していた。

そしてもう1人が俺に話しかけてきた。

『どうした?何でこんな所にいるんだ?』

俺は訳がわからなかったが、
安堵感からその警察官に思い切り抱きつき号泣した。

そして俺はその場で警察官に色々聞かれた。

そこで

『他にもKと一緒にいた』

と言ったら、その警察官の顔が一気に青ざめたようだった。

後で、Kは15階から飛び降りて即死したと聞いた。

 

47: 本当にあった怖い名無し  ID:

警察官はその件で住民から通報を受け
このマンションに来たらしい。

何故飛び降りたかは不明。

防犯カメラには俺とKの姿しか無く、
俺は警察から色々尋問みたいなのをされたが、
結局この一件は事故として済まされた。

ただ、俺は確かに見た。

奇妙に揃えて置いてあった赤い靴を、3回も。

 

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