免許取って1年くらいたったころのことです。
その頃はとにかく運転することが楽しくて暇さえあれば
車を運転してました。
夜中に都内から箱根まで走りに行くこともしばしばありました。
ある夏の夜に箱根に行った時のことです。
時間があったので足を延ばして修善寺から西伊豆スカイラインに向かいました。
深夜2時くらいだったでしょうか。
当然のように対向車もなく前後にも車はおらず、真っ暗な道を
ヘッドライトを頼りに走っていると、思わぬものがヘッドライトで
照らされたのです。
私の車はキセノンヘッドライトなので照射範囲は明るいけど、
範囲外はまったく暗いので、その正体は徐々にしか
はっきりしませんでした。
最初は人間の生足のようなものが道路の左端に見えました。
近づくにつれそれが本当に人間の足でこちらに向かって
歩いてきているのが分かりました。
>>744です
ようやくヘッドライトで全身が見えるところに近づくと、それは
手ぶらでTシャツ短パン姿でサンダルを履いた、結構かわいい
若い女の子だとわかりました。
でもね、不思議なんですよ。彼女、こちらに全く気づいて
いないような感じで、全然こちらに関心を示さないんです。
時間にしたら、最初に気づいてから通過するまで数秒だった
でしょうけど、いろんなことを考えました。
もちろん何か事件に巻き込まれたのかなとも考えましたが、
衣服も乱れてないみたいだし、まったく救助を求めてくる
気配もないし、そうではないんだろうなとか。
車を停めた途端に彼女の危険な仲間がワっと出てきて
カージャックされても嫌だなとか。
車の前に飛び込んでこられて自殺されても厄介だなとかね。
おそるおそるといった感じで速度を落として反対車線に
はみ出しながらそ~っと通過…
とうとう彼女は最後までこちらには無関心のままスタスタと
歩いて通り過ぎていきました。
でね、ホッとしてドアミラーを見るともう道端には誰もいないんですよ。
車の後ろを走って追っかけてくるなんてオカルト話も
知ってたから、慌ててバックミラーもみたけど誰もいない。
見た限り付近に人家はないし、前後数キロは人家どころか
路駐の車もなかった。
彼女は一体どこからどこに向かって歩いていたのか?
今も分かりません。
そもそも彼女は生きている存在だったのか?とも考えたりします。
以上です。