929: 本当にあった怖い名無し 2008/04/24(木) 16:23:04 ID:4loptTZd0
俺の実家は古い木造で仏間がなんだか妙だったんだな。
そこだけ妙に空気が重かった。
窓がなく四方をふすま戸で、開けたままにしてたらやけに怒られた。
他の部屋の戸なら怒られないのに何故仏間だけ?と不思議に
思ったもんだが、何年も暮らすうちに理由がわかった。
誰もいない閉めきった部屋の中をぐるぐる歩き回る音やら、
ぼそぼそと人の話す声がしたり
視線を感じて振り向くと少しだけ襖が開いていて、
それがすーっと閉じるのを見たり
中からバン!バン!と凄い力で襖を叩かれたり、
襖がたわんでミシミシいい出したり…
そんなことが年に何度かあった。
仏間の中に何か居る!と家族に訴えるたびに
「あそこに近付くんじゃない!」とだけ怒られる。
そのうち敷地内に家をもう一軒新築することになったんだ。
その際なぜか、邪魔になる訳でもガタがきてる訳でもないのに
古い家の「仏間だけ」がきれいに壊された。
仏間のなくなった家屋は見違ったように明るい雰囲気になった。
あそこには何が居たのか親や祖父母に聞いてみたが、
「解らないが、ご先祖様って雰囲気じゃなかったね。
なくなって本当によかった」
と笑って答えが返ってきたので
やっぱり家族もあれを見たり聞いたりしてたんだなーと思ったよ。