廃墟が好きで、特に生活感残りまくりの廃墟が好きなんです。
ある日行った一軒屋廃墟は、本当についさっきまで家族が普通に生活してたような状態で最高だった。
電子レンジにラップかけた謎の料理(もちろん腐ってるを通り越して黒い物体)が残ってたり。
でもテーブルや床に積もった埃が何年も人が出入りしてないことを証明しているんだ。
その家の二階の子供部屋だっと思われる一室にこれまた埃まみれのGAMEBOYカラーが1台。
そしてすぐ横に包丁と老婆の白黒写真。
何があったんだろうな。
俺はそう思いながら隣の部屋のドアノブに手をかけたその時、あ、いま見てる、しかもすぐ背後にいる、直感でわかった。
何者かが、俺のすぐ後ろに立ち、ジーーーーと俺を見ている。
確認したいが体が俺の脳が振り返るの拒絶。
俺はなんとか楽しい事を想像しようと頭の中で必死にスーパーマリオブラザーズのテーマ?を流した。
どのくらい時間がたったか、突然フッと何者かの気配が消えた。
と同時に俺は一目散に階段を降り一階へ。
そして玄関へ。
玄関のドアに手をかけつつふと降りた階段のほうを振り返ると、悲しげな顔をこっちに向けて老婆がなぜか後ろ向きに階段を降りてきた。
子供部屋にあった白黒写真の老婆だ。
俺はアアーーーーーーーー!と叫び玄関の扉を開け、外に飛び出した。
これは霊とか全く興味ない俺が体験した唯一の不思議体験です。
ちなみに、その日家に帰って夜になり、さて寝るかとふと窓から外に目をやると、ずーーーーーーーーっと遠くからあの老婆が後ろ向きにこっちに向かってくるのが見えた。
怖かったなあ