うちにはボディが布製で顔と手足がソフビっぽい材質で横にすると目蓋を閉じる60cm位の人形が居る。
大して怖くは無いんだけど、正月に弟から聞いた話を思い出したんで初投下してみる。
うちにはボディが布製で顔と手足がソフビっぽい材質で横にすると目蓋を閉じる60cm位の人形が居る。
その子は私が生まれた時に今は亡き祖父が買ってくれた人形で、当時人形に詳しくなかった我が家ではその子を「フランス人形のエリザベス」と呼んで籐の椅子に座らせて玄関に飾っていた。
しかし、どういうわけか物心ついてから弟がやたらとこの人形を恐がるようになった。
弟はとにかくその人形が見えるところに居るのが嫌らしく「見えない所に片付けて欲しい」と再三頼まれたおかんは結局人形を倉庫に仕舞う事にした。
ソレが十年以上前の話なんだけど、今年の正月になぜか急に怪談話になってその怖がっていた理由が判明した。
弟がまだ小学一年生位の頃、ある日学校から帰ると家族全員が出かけていた事があった。
鍵は家族だけ分かる場所に置いてあったので家には入れたものの、唐突に一人きりで留守番をする事になってしまった弟は相当緊張したらしい。
とにかく恐かったので、急いで家に入るとダッシュで炬燵にもぐりこんだのだそうだ。
で、誰が帰って来てもすぐ分かるように炬燵布団を被ったまま門だけ見える位置でひたすらじっと目を凝らして待っていたんだけれど、ふとありえない方向から視線を感じたんだそうだ。
うちのリビングはガラス戸になっていて誰もいない時はいつも半分開けてあるんだけど、弟はどうにもそのガラス戸の方から誰かに見られている気がする。
じっと門を見ていた弟、誰かが帰ってきたなら絶対に気付くはず。
…・・誰も帰ってきていないはずなのになぜ・・・?
…炬燵布団を被ったままおそるおそるガラス戸の方を振り向いてみた所・・・
リビングからは死角になっていてどうやっても絶対に見えない玄関に居るはずのエリザベスが、籐の椅子に座ったままの状態で半分開いたガラス戸から傾いて弟の方をじっと見ていたんだそうだ。
………………………………とにかく物凄く恐かった……、とは弟の談。
…………って、やっぱり怖くないな、スマソ。
夢じゃね?と一応突っ込んだ所、「アレだけ緊張していて寝られるはずが無い!」の一点張り。
本人的にはガチな恐怖体験だったみたいだけど”籐の椅子に座ったまま”と言う所でぶっちゃけフいた。
ちなみにエリザベスは「祖父が買ってきた人形」
しかも弟は「男孫を欲しがっていた祖父が亡くなった年に生まれてる」ので、人形者でもまして萌え属性なんて持ち合わせても居ない筈のおかんとおとんが「おじいさんが心配してエリザベスに取り付いて覗いてたんじゃねw」とやけに萌えてました。
まぁ、普通に考えて末っ子が帰宅していきなり炬燵に駆け込んで出てこなくなったらビックリするよね。
ってごめん、恐くない上に改行間違えた・・・
読みにくかったら申し訳ないです・・・