まだ4歳だったかの頃祖母にぬいぐるみのようなソフビっぽい人形を貰った。
男の子と女の子の人形で、顔は洋風な感じ。
プリントされてるみたいな顔。
最初は喜んでたんだけど、人形が昔から怖かった私はその人形で遊ぶこともなくむしろ放置していた。
布団の足元に人形2体を置いてたかな。
(人形と言っても普通に抱っこができるくらいの大きさのものだった)
そうしてしばらくした日、変な夢を見た。
人形の女の子のほうが、遊ぼうと足を掴んでくる夢。すごく怖かった。なかなか離してもらえず目が覚めた時心臓がばくばくしていたのを今も覚えてる。
当時両親は共働き、姉や兄は歳が離れている為学校でその時間家にいるのは祖母のみ。
いつも起きたら祖母の部屋へ行きご飯を食べたり時代劇を見たりしていた。
その日は夢が怖くて、人形の前を通るのが嫌で仕方がなかった。でもそこを通らなければ部屋から出られない。
走っていけば大丈夫だ!!と勢いよく起き上がり人形の前を難なく横切る。
…予定だった。
左足首に違和感を覚え、目線を落とすと言葉は話さないものの夢と同じように女の子の人形が私の足を掴んでいた。小さいながらに頭が真っ白になり、慌てて足をブンブン無心に振った。
人形の手は小さいのになかなか離れてくれなかった。
怖いという気持ちが湧き出てきて、とにかくはやく祖母のところへ行きたくて必死に人形をふりほどいた。
ふりほどけるまでは、時間にしてみればあっという間だったのだろうけどとても長く感じた。
半泣きで祖母のもとへ走って、さっきあった出来事を話すとそうかそうかと特に何の反応もなくw
いつものように2人でご飯を食べたりテレビを見たり過ごした。
ただその日から人形は違う場所に仕舞われた。私の目につかないようなところに。
ひょっとしたら小さい子供が見た夢だったのかもしれない。
けどあの時の人形の手の感触や冷たさは今でも覚えているし、両親が帰ってきて一緒に寝室に行った時座っていたはずの人形がうつ伏せに倒れていたことも覚えている。
怖くなかったらごめんw
もしかしたら本当にただ遊んでほしかったのかもしれないなあと今になって思う。