去年買った零ってホラーゲーム、シリーズ通してカメラで霊を撮影して除霊したり残留思念をカメラにおさめてポイントを稼いだり(ポイントはカメラの強化に使える)するゲームなんだけど
最新作はWii Uゲームパッドをテレビ画面に向けて擬似撮影ができるという仕様だった
霊は基本攻撃してくるから一度現れたらカメラを使って倒すまでずっとエリア内にいるんだけど、残留思念は大体がフッと現れ即消える
最初は基本操作に慣れなくて、残留思念が現れた時ゲームパッドを下におろしたままカメラ操作に切り替えてしまいカメラがキャラの足元向いて撮影失敗したりと四苦八苦していた
慣れてくると常にゲームパッドをテレビに向けて、何かあれば即シャッターを切れるようになり楽しくなって毎日プレイした
ところで俺は歩きながら何かを操作するのが癖だ
スマホや携帯型ゲーム機など、猫背で狭い部屋をぐるぐる回りながらいじってるから母親からは熊と言われている
ある日、旧友が集まった飲み会から帰宅後 持参していたデジカメのフォルダをいつものように廊下を行ったり来たりしながら確認してピンボケを削除したり何枚か撮った同じ写真の中から一番写りが良い物を残したりという作業をしていた
時間も遅いし酔ってるし続きは明日にしてもう寝るか、これこのまま電源切って良いんだっけ姉から借りたからワカンネと適当に操作してたら撮影モードに切り替わった
デジカメの画面ごしに白い足が見えた
頭がボーッとしていた自分は「ポイントゲット!」とか思ってすぐにカメラごと上を向いた
残留思念は基本的に頭を写さないと判定が入らない
でもそこに足の主の顔はなかった
瞬間に酔いが覚めた。これ、ゲームじゃねえよ
勿論 廊下には俺しかいなかったわけだが、もしも あの時デジカメを構えた先に何者かの顔があったら、また それを撮影してしまったなら一体どうなっていたのか
考えただけでもゾッとする