女友達が体験した話
その女友達はあまりお化けとか怖がらないほうで
肝試しとかも余裕、むしろ怖いの大好きで自分から企画しちゃうタイプなんだよね
そのアパートに住んでから3~4日経った頃、それは始まったんだけど
いわゆる定番のラップ音とか物の位置がズレてるとかが発生したらしい。
まぁでもその女友達はかなり肝が座っているからそれらをスルー、
むしろ怖いビデオとか見てる時に肴にしてた位だったんだよね。
それに会社指定のアパートならかなり家賃が安くなるってのと約1ヶ月半で戻れる長期出張だったってこと
建物自体はそこまで古くなく、色々と設備も悪くないしで、さらさら部屋を変えるつもりはなかったんだって。
そんな中約2週間が経ったころ、深夜1時くらいに玄関をノックする音が聞こえたんだ
いままでそのパターンは無かったから恐る恐る玄関を見に行くと、
長ーい髪が玄関扉の郵便口からダラーっと垂れ下がってる、
さすがに女友達も悲鳴を上げたんだけど、その瞬間にズルっと髪の毛が外に引っ張られて高めの足音と共に去ってったんだって。
しばらく硬直してたけど、勇気を出して玄関扉に近づくと数本、その長い髪の毛が残っていたらしい。
この時点で霊的なものってよりは、むしろストーカーとかそっち系の心配を強く感じて、後日この件については警察に助けを求めたんだって。
はっきりいって警察も半信半疑なんだけど、女性ってのと物的証拠(髪の毛)があったことが功を奏したのか一応対応してくれるとのこと、
でも気持ち悪いものは気持ち悪いんで、引っ越しを会社にお願いしたら意外なことにOKが出たらしい。
結局その部屋からは1ヶ月を待たずに出て、別のアパートで何不自由なく過ごしたわけ。
それからしばらく経って、会社の同僚に誘われて合コンに参加することになったんだって、
流れの中で怖い話をすることになって、ネタのある人がそれぞれ話してそれなりに盛り上がったわけ、
女友達曰く「有名なのが多くて私はそこまでだったけど」って言ってたけどね。
そんななかお相手のうちの一人、ちょいイケメンの警察官の番になったんだって。
その警察官の話はこう
・一人の女の人が仕事の関係でこの近辺に引っ越してきた
・その女の人が住む部屋はラップ音とか霊障が発生していた
・ある日の深夜、玄関扉の郵便口から長い髪が垂れていた
要するに女友達が体験した話を警察官が話し始めたんだよ、
「それ私だよ!」って言いたいのはやまやまだけど、それで空気変になるのもアレだし黙って話を聞いてたんだって。
そしたら、警察官が女友達も知らない話の続きを語りだしたんだよね、
唯一の物的証拠である長い髪の毛、警察は一応念のためにDNA鑑定に出し、
彼らが持つデータと照らし合わせを行ったんだって。
結果、なんとDNAが合致する人物が出てきたわけ。
女友達は(マジかよ!?私知らされていないんだけど)と内心メチャクチャ驚きながらも警察官の言葉に耳を傾けた
その警察官曰く、
その人は、以前その部屋に住んでいた住人で、
トラブルを苦に、4年前に首を吊って亡くなっていたんだって。