買い物を終え、コンビニを後にした。その後家について玄関のドアを閉めようとしたら、ドアの隙間から、ダッシュでこちらに向かってくる女が目についた、最初は知り合いかと思ったのだが…。
よくよくみると、全身骨折してそうな動きをしていた。見開いた目。うめき声。髪の長い女がとんでもないスピードで向かってくる。
急いで閉めようとするが、隙間に手が入ってきやがった。あの目で、あの声で、ドアを開けようとしてくる。死に物狂いでドアを閉めようと力を込めた。鍵をかけ、チェーンもかけ、崩れ落ちそうな足腰でなんとか部屋に戻った。
その部屋のドアを閉める時にまたもあの女がいたらと考えてしまうほどビビっていた。その後、すぐ布団に潜り少しの物音にもびくびくしながら、長い夜を過ごした。そして、そのまま朝を迎えた。引っ越しまで考えるほどこわい出来事だった。