はじめて投下します
自分は震災の起こった年の4月から2年間、仙台にある専門学校に通うため、台原っていう坂の多い町に住んでた。その辺りは安い家賃で借りられる学生向けの物件が多くて、徒歩でも学校に行けるんだよね
急勾配な坂の上にあるアパートで一人暮らししてたんだけど、自宅に帰るためには当然坂道を登らなければならなかったし、逆にどこかコンビニとかスーパーに行くときも坂を下る
その日は、確か1月で、雪が薄っすら積もってた。夜中に近所のドンキホーテで菓子を買って坂を下って買い物して、戻ってきたら坂の下にある駐車場の前になんかでかいものがあった
置物かと思って近付いたら、むしろ？って言うのかな。冬の間木に巻き付けておくゴザ？みたいなのを頭から被って三角座りしている人間だった
むしろの隙間から裸足の足が出てて、膝を抱える腕も生肌。被ったむしろもパーカーのフードみたいになってるはずなのに、顔の部分が真っ黒で何も見えない。ていうか、真冬なのに裸？
そんな見るからにキチガイな人物がいるってわかって毛穴がブワッてなったけど、前を通らないと坂は登れない
半泣きで、あれはマネキンだって言い聞かせて必死に目を逸らしながら前を歩いて、追いかけられなくてよかったって安心して坂を半分くらい登ってから振り向いたら、明らかにこっち見てた。首上げてた。でも顔は真っ黒
怖くてヤバかったから走って帰った
ホームレスかと思ったけどあんな住宅街にいるのかわからないし、イタズラかもしれないけど真冬の宮城で裸のままむしろを被ってずっと人気のない駐車場に座り込みとか頭おかしい
人間でも幽霊でも怖かった
そこの坂、前にも左右に大きく頭を振りながら(メトロノームみたいな動き)歩く変な女の人がいたんだよなあ
生身の人間だったとしたらヤバイ人が近所にいすぎ
仙台の台原で、そういう幽霊とかの噂とかってないですよね？
台原の、動物病院から向かってすぐ左にある坂です！
坂の頂上には自販機があります