奇妙な話

【奇妙な話】恐れを知らない俺が、まさか進入禁止に・・・

13: 本当にあった怖い名無し 投稿日:2014/10/27(月) 03:14:56.09

去年の冬頃、しんしんと冷える深夜の中で俺は、帰宅途中に居た。

yama

友達の家で呑んでいたものの、明日の仕事の為に途中で切り上げて帰路についた次第だった。

友達の家から自宅までは閑静な住宅地同士の間に、鬱蒼とした林を挟んでおり、進入禁止の黄色いテープが外周を覆う外観からも深夜には中々の怖さになってどうにも苦手だった。
子供の頃なら遊び場として丁度良かったのかも知れないが、成人してからこの辺りへ越してきた俺にはいつまでも巻かれている物々しい黄色いテープで近寄り難さしか感じられなかった。

そしてとぼとぼと歩いているうちに問題の林の前に着く。
軽一台がギリギリ通れる幅の雑に敷かれた道を挟み、背の高い木々が覆いかぶさるかの様に隣接している。
100m程歩いた先には俺の家がある住宅地だ。
この道の中間地点程に寂しい街灯がポツンと置いてあるが、これが見事に怖さを演出してくれている。
林を避けて大回りに迂回しても帰宅できるが、その道沿いの公道は配送センターが近くにあり、昼夜激しい量の大型トラックが行き来している為、酒の回った足ではどうにも躊躇われた。

たかだか100m程の距離だ、我慢しよう!そう意を決してその林を通過する俺。
こうも暗いと変に想像力が働く為、前を向くのも怖くて俺は足元だけを見て歩いていた。
砂利道とはいえ、不意に大きな石も転がっている為、酒も回っている足では駆け抜ける事も出来ず、ただただ暗い砂利道を歩く時間はとても長く感じた。

そして中間地点の寂しい街灯の近くに辿り着いた。
(後半分もあるのかよ)と心中で悪態をつく。
一方で怖がりな俺は街灯の下に変質者とか佇んでいたら…とか、後ろから追いかけられたりとかいらん妄想が膨らんで居た為、このポツンと街灯のみが佇んで居たことに少なからず安心が出来ていた。

 

14: 本当にあった怖い名無し 投稿日:2014/10/27(月) 03:16:00.29

がさっ

心臓が止まったと思った。死ぬ程驚いた。
ビクッとして音の方に目をやると右の林からナーォと白々しく鳴きながらトラ猫が出てきた。
(お前ふっざけんな!)と心の中で叫びつつも脚を止めて見ていると、こちらにテテテテっと寄ってきて脚にすり寄って来て周囲を回りながらナーォナーォと鳴いている。
気が抜けて和みつつも、帰らなきゃと脚を進めようとした時、俺の周囲を回って後ろに回った猫がミゴギュッ!と変な鳴き声を上げた。

えっ?

身体が強張った。振り向きたく無い。
あの猫が周囲を回ってるならもう前にも回ってくる筈だが猫は前には出てこない。
林に戻ったら草を掻き分ける音がする筈だがそれもしない。
ただ俺のすぐ後ろで猫に何かあったことだけが俺に伝わった。
(後ろに誰かいる!?砂利音してないよな!?)
外気の冷たさに反して身体の芯が緊張で熱くなった。
後ろで気配がする。人程の大きさの何かがいる。

俺は全速力で走った。前は見れない、足元すら見たくなかった。
酔いは完全に冷めていた。石につまづきそうになっても堪えて走り抜けた。
林を抜けた瞬間、耳元でくぐもった様な男の声で、『ふりむけよ』と呟かれる様聞こえた。
俺はうぁぁぁっ!と上ずった悲鳴を上げて更に走った。
脚を止めていたくなく、自宅まで全速力で駆け抜けた。

 

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