まだ帰省せずに東京にいた日のことで、
夕方、うとうとしているうちに夢を見ていました。
引用元: ・死ぬ程洒落にならない怖い話をあつめてみない?157
まだ帰省せずに東京にいた日のことで、
夕方、うとうとしているうちに夢を見ていました。
夢の中で、私は地元で夜のジョギングをしていました。
幼馴染みの友人のご両親が経営している薬局のそばを通りかかったとき、
その軒下に人だかりができていました。
みんなひそひそ声でガラス越しに中を覗き込んでいます。
自分も気になって中をのぞくと、床が抜けてそこに薄靄がかかっていました。
目を凝らしていると、その薄靄の中を黒い球体が上下しています。
そのうち、その球体がその薬局一家の頸であることに気づきました。
5つぐらいの頸が目と口を閉じて上を向いた状態で、靄の中を浮いたり沈んだりしていたのです。
そのうち、見覚えのある頸が自分のほうへ近づいてきました。
例の幼馴染の女の子の頸です。
さすがに「やばい・・・」と思ったのですが、どうにも体が動きません。
そうしているうちに頸はガラス窓1枚を隔てて私の顔の前で止まりました。
頸のが目と口が開いたかと思うと、
そこから真っ黒なねばねばした液体が流れ出し、ものすごい叫び声が響き渡りました。
酷い寝汗でした。
目を覚ましていくら時間が経っても、何ともいえない厭な感じが胸に残っています。
悪夢がこんなに後を引くのは初めてのことなので、
彼女に何かあったのではないかと思い、
実家の母親に頼んで彼女の家に電話してもらいました。
すぐに折り返し電話がありました。
「あんた、あちらさんにびっくりされたわよ!」
「やっぱり、・・・さんに何かあったの?」
「そうなの。でもあの子じゃなくて、お祖母さんが亡くなったみたい。」
私が悪夢を見て跳ね起きたのと同時刻、
彼女は、自分を大事にかわいがってくれたお婆さんが
布団の中で冷たくなっているのを発見したそうです。
不幸なことに彼女が第一発見者で、
そのとき家中に響き渡る声で絶叫したそうです。
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