引用元: ・死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?222
彼が電車に乗っていた時の事。
途中の駅から若い女性が乗り込んで来た。
凄い美人でミニスカートから綺麗な足が伸びている。
女性は開いている席を探している様な、
知人を探している様な様子で車両を歩いていたらしい。
彼が鼻の下を伸ばしながら女性を見ていると
隣の席に座る老女がいきなり話しかけて来た。
「あんたにも見えるんだね‥」
「?」彼が何を言うんだこの婆さんと言う顔で見返すと
「周りを見てごらん‥
あんた以外にアレを見てる者はいるかい?」
彼はハッとしてしまった。老女の言う通りである。
あれだけの美女があんな短いスカートをはいているのに
誰も女性を見ていないのだ。
頭の悪そうな男子高校生さえも一瞥もしない。
老女は独り言の様に話を続けた。
「あたしはプロだから見えるんだけどね、
でもあんた見たいな素人にも見えるとは珍しいね。
アレはかなりタチの悪いモノだよ。
この近くで電車に飛び込んで
成仏できずに彷徨っているんだろうけど‥」
「飛び込みですか?でも‥」
彼は思わず聞いてしまったと言う。
老婆は女性が電車に飛び込み自殺をしたと言うが
女性は生きているかのように綺麗だったからだそうだ。
アンなモノでも昔は女だったんだよ。
女ってのはね、死んでも尚、綺麗でいたいものなんだよ。
あたしがこれまで手がけた女モノは皆、
生きてた時、一番綺麗な姿で出て来たよ。
そんな事より
ホラホラ、アレが来るよ。あんた絶対にアレと目を合わせちゃ駄目だよ。」
女性は彼と老女に気付いたのか歩調を速めやってくると
彼の前に立ちはだかった。
彼は本当に生きた心地がしなかったそうだ。
目をギュッと瞑りジッと下を向いたままであったと言う。
電車が次の駅に着いた時、やっと隣の老婆が声を掛けくれたらしい。
「もういいよ。ほら、アレは獲物を見つけて出て行くところだよ。」
彼がゆっくりと目を開けて顔を上げると女性は
二十歳そこらの、見た目の良い男と電車を降りるところだった。
「女の性なんだろうね‥捕りつく男もカッコ良いいのがいいのかね‥」
(彼はハゲ、デブ&オヤジのスリーカードを持っている。)
と言うと老女はニヤリと笑い言葉を続けた。
「今日はサービスしといてあげるよ。
依頼なら一本は貰っているところだけどね。」
彼はそれ以前もそれ以後も幽霊は見ていない。
なぜ、あの時だけ彼にアレが見えたのか?
一本とは十万円なのか?
百万円なのか?は未だ彼には分からないと言う。
さっきファミレスのトイレ行ったらさwwwwwwwwwwwwww
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