182: 本当にあった怖い名無し 2017/03/13(月) 01:21:31.12 ID:
先日、娘と久々に電話をした際ふと思い出した事がありましたので、此方に失礼させていただきます。
まだ娘が幼稚園に通っていた頃、妻が50音の音声キーボードを買い与えました。
電源のオンオフで挨拶もする優れ物で、娘も大層喜び、仕事疲れの私の前にわざわざ持ってきて遊び出すほどでした。
しかし、やがては飽きるもの。
数ヶ月もすれば、娘にとっては無用の長物になってしまいました。
それは私が押し入れへ収納しましたが、あくる日、妻より相談を受けました。
183: 本当にあった怖い名無し 2017/03/13(月) 01:22:42.22 ID:
妻:「あれ壊れてるみたい。電源も入れてないのに、たまに『バイバイ』『バイバイ』って聞こえるのよ」
押し込んだ際に故障したのか、電源OFFで聞ける『バイバイ』が不規則に発信されてしまうように。
娘もすっかり怖がっている様子で、押し入れには近寄っていないようです。
そして休日、家族揃って晩餐を楽しんでいた時、私の耳にもはっきりと『バイバイ』と聞こえてきました。
不意打ちだったようで娘はとうとう泣き出す始末。
妻に叱られ、私は工具を引っ張り出しました。
184: 本当にあった怖い名無し 2017/03/13(月) 01:26:41.12 ID:
押し入れより音声ボードを取り出すと、スピーカー部分をハンマーで叩き壊し、機能という機能を破壊しました。
その後、燃えないゴミとして袋に詰め、私の部屋隅に一時隔離。
数日後、ゴミ収集日に捨てました。
バラバラにして「もう安心だよ」と娘を慰め、父親としての面目を保ちましたが、私がバラバラにしたのは理由があります。
最初、ドライバーでカバーを外して電池を抜いたのですが、『バイバイ』と確かに聞こえてきたのですよ。
今にして思えば幻聴としか思えませんが、娘が成人した今でも話すことはできません。
私が恐怖にかられて玩具を破壊したなど。