美奈子が自分の体を抱えるように腕を組みながら言う。
引用元: ・死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?311
美奈子が自分の体を抱えるように腕を組みながら言う。
日当たりの悪い一本道で美奈子が、こう口を切った。
「私の友達が言ってたのよ。何でも髪の長い女の幽霊がでるそうよ。」
僕はいささか呆れたような気持で聞いていたが、ちょっとフザケタ表情になって
「お化けなら、僕の目の前にいるじゃん」
「なにそれ サイテー」
「ははは」
僕は楽しそうに笑った。
美奈子は僕と腕を組むと頬を膨らましながら睨みつけてくる。甘い匂いがフッとただよう。
美奈子のふくれた顔も可愛くて、僕はいつまでも見ていたかったが話を進めた。
「それで?」
「それでって?」
「幽霊だよ」
「ああ幽霊ね。もういいの?たいした話じゃないし……それより聞いて――」
美奈子はいつもの他愛もないお喋りを始め、僕はそれを半分うわの空で相槌をする。
僕らはこの先にあるラブホテルに向かっている。
僕はそこで白く抜けるような肌を露にした彼女を、早く抱く事を想像していた。
だか美奈子が小さく息をつく。
「ねえ、あれ見て……」
「どうした?」
美奈子が指を指す方を辿り視線を流す……。
蝋のように青白い顔にジットリと濡れた長い髪がかかり。
眼窩には血が滲み恐怖の目がむき出しなって虚空を見つめている。
美奈子が僕の腕にギュッとしがみつく。
せきを切ったように込あげる恐怖に慄いているのが僕の腕に伝わってきた。
膝がガクガク震えだし、背筋に冷たいものが走る。
逃げろと命令するはずの意志系統は、その役目を放棄し、機能不全の状態に陥っていた。
すると女の顔が無機質の機械のように真横にスライドする。
そして電柱の影に溶け込むように隠れた。
「もう帰ろう……早く戻ろうよ……。」
美奈子は怯えた声を搾り出す。僕は頷く。
あの電柱の影にいる正体を確かめたい気持もあった。
しかし恐怖に張りつかれ、好奇心は奥の方で小さく縮こまっていた。
さっき見たものに何の理屈も方便も通用しない、本能が即座に危険信号を発する。
美奈子の手を取り来た道を引き返す、後ろを振り向く事は出来ない。
大通りに近づくにつれて二人に安堵の顔がこぼれる。
だが……
一瞬乾いた風のような声が耳元で通り過ぎた。
「ここ幽霊が出るそうよ……。」
【終】
後4時間後に死ぬっぽいけど質問ある?
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東北のA県にある不思議な場所
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[不思議体験]深夜の寺に行った話。