2人で行った時の話
吊橋全体が覆われていた
とりあえず手前に車を止め、吊橋を徒歩で渡る予定だったので車を降りることに
しかし、運転をしていた先輩が吊橋を見つめながら一向に降りてこない
先輩「なんだか気持ち悪い。…怖い。わりぃ、今回はここで待ってるわ。」
何度かこの2人で心霊スポットを巡っていたのだが先輩がこんなに怖がるのは初めてだ
俺「え?一人でここで待つの?ww一人行動は止めときましょうってww」
先輩「…いや、待つわ。」
俺「…はい、行ってきます」(あみんの歌が頭によぎる)
俺は先輩を置いていくことに
俺は吊橋まで歩いていく
後ろを見ると霧に吸い込まれていく先輩の乗った車
別の世界に進んで行くみたいで車が遠く感じた
先輩も同じようなことを思いながら俺を見ているのだろうか
そんなことを思いながら歩を進めていたその時
先輩の乗った車から激しいパッシングとクラクションが
え?wなに??ちょww
俺は先輩の身に何かあったのかと思い急いで車に戻る
俺「???」
先輩「いいから乗れ!」
俺は理由もわからず、車に乗り込む
すると先輩は直ぐと吊橋から背を向け逃げるように車を走らせた
俺「先輩、なんすか今の?ビビったじゃないですか」
俺はちょっと切れ気味で言う
先輩「さっきお前の奥、吊橋の手前に小さい女の子がいたのよ」
俺「ちょwwっうぇw」
先輩「深夜の山奥の吊橋に女の子はないよな…」
俺「…ですね。助かりました。」
先輩「いあ、なんか感じたんだけど。その女の子見たときさ。吊橋に来るなって
警告してるように感じて…
お前を助けたのはあの子だよ。」
俺「女の子って、どれくらいの子ですか?」
先輩「小学生低学年ぐらいかな。。感謝しないとな」
俺「感謝はしますけど、俺ロリコンじゃないっすよwww」
先輩「www」
俺「あのまま進んだらどうなってたんすかね。」
先輩「…わからん。」
俺&先輩「…」
その後、ロリコン発言で空気が変わるはずもなく車内は終止無言だった
先輩と別れ、家に着いたときにはもう朝の6時をまわっていた
先輩からの電話鳴った
先輩「もしもし?お前ダイジョブか?」
俺「全然なんともないっすよ」
先輩「…そうか。」
俺「? なにかあったんです?」
先輩「いあ、あれから直ぐに寝たんだけどさ。あの時と同じ状況の夢見て」
俺「女の子を見た時のですか?」
先輩「うん。女の子がやっぱりいて、それでお前を連れ戻そうとクラクションとか
パッシングとかするんだけど。」
俺「…はい。」
先輩「現実と違ってお前全然気づかずに吊橋に向かって歩いていくんよ」
俺「俺、どうなったんですか?(泣」
先輩「そこで目が覚めちゃって…」
俺「ええーwまぁ寝る直前の印象的な出来事ですから、同じような夢見ても
おかしくないっすよねー;;;」
先輩「それだけならいいけど…なにかの暗示かな…」
俺「エ…」
先輩「…」
沈黙が流れた
それが長かったようにも、短かったようにも思えた
沈黙を破ったのは俺の声でも先輩の声でもなかったのだ
それは電話の奥でかすかな声だが、それでいてはっきり伝わった
女の声である
「渡ればよかったのに」
その後先輩と俺は御祓いを受け、先輩も女の子を夢で見ることはないと言う。
もちろん現実でも。
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