最近までバイトしてたカラオケ店での話。
郊外にあるせいか平日の深夜ともなると客足がほとんどなく、
その日は2時ごろに最後の一組も帰って店内には俺一人。
閉めの作業もほとんど終わってボーっとしてたら
突然ルームからのコール音が。
壁に部屋番号が書かれたパネルが備え付けてあって、
発信した番号が点滅するからどこからか一目でわかるように
なってるんだけど、
点滅してるのは部屋番号の存在しない一番右下。
怖くて立ち尽くしてると30秒ぐらいで切れた。
ビクビクしながらとにかく残ってる厨房の掃除を急いでしてたら、
今度は無人のはずの受付から男の野太い声がして俺半泣き状態。
後日店長に冗談っぽく話したら他にも不可思議な体験を
してる人がいるらしく、
中には11番ルームに入れないって言う人もいた。
確かにその部屋だけ床が浸水したみたいに捲り上がってて
モップ掛け難いとは思ってたけど。
>>846 続き
他にも誰もいないはずの部屋から壁を引っ掻くような音が
したり、夜になると自動ドアが勝手に開閉したり、
挙句にはお客さんにも心霊カラオケ呼ばわりされたり。
で、新人バイトの女の子と社員が夜勤シフトで入った時のこと。
一階奥にある普段は鍵がかかってる物置部屋から
誰かが走り回るような音がして
新人の子は泣いて仕事にならなくなったんだって。
その子は次の日には辞めっちゃって、店長も流石に
ヤバいと思ってかお祓いを頼んだ。
そしたら足音がしたっていう物置部屋には盛り塩やら
お札やら張られて開かずの間に。
お祓い以降不可解な現象も収まって落ち着いたけど。
そして俺が辞める前、最後に店長とシフトが被った日。
思い出話をしてたらこの店の心霊現象の話になった。
「あの日マジ怖くて本気で辞めようと思いましたよ」
「でも辞めないでいてくれて良かった。あのとき辞められてたら
変わりなんて俺ぐらいだもん」
「夜勤もやって次の日も昼のシフトとか地獄ですもんね」
その後も雑談を続けてたら、店長が少し真面目な顔になった。
「あ、俺君には話しとくわ。他の人には言わないでよ
……前にここでお店やってた店長、店の目の前で
死んでるんだよね」
「辞めてくださいよw新しく入ってきたバイトには
絶対そういうこと言ったらだめですからねw」
いつも冗談ばっかり言う人だったから軽く受け流したけど、
本当のところどうだったんだろう。