引用元: ・∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part63∧∧
知り合いの猟師に連れられて、山へ狩りに出かけた時のことだ。
深い森の中で、生き物の内臓だけを見つけたのだという。
ビクビクと脈打っているところを見ると、剥き出しの状態でも生きているらしい。
猟師はこれを見つけるや否や、油を掛けてさっさと焼いてしまった。
これは一体何なんだと尋ねると、「スティキンの内臓だ」と吐き捨てるように言う。
スティキンと呼ばれるこの怪物は、インディアンに古くから伝わる森の魔物らしい。
こいつは人を見つけると、襲い掛かって殺してしまう。
そして自分の内臓を吐き出すと、殺した人間の内臓と入れ替えて、その人物に化けて
しまうのだそうだ。
そうやって部族の中に入り込み、内部から一人ずつ食べていってしまうのだと。
だから、こういった生きた臓物を見つけると、すぐさま焼いてしまう。
内臓を焼かれると、本体のスティキンも死ぬからだという。
「これ以外の手段じゃ、呪術師の拵える特別な鏃でないと殺せないからな。
内臓があるってことは、誰かが襲われたってことかもしれないが・・・。
まぁ、本体に逢わずして退治できたのは、運が良かった」
猟師は苦い顔をしながら、そう言っていたそうだ。
山深い森林で鹿狩りをしていると、何処からともなく甲高い声が聞こえた。
「ハーイ」と人を呼ぶ声で、女性のもののように思えた。
同行していた仲間が、「出会しちまった」と顔を顰める。
声の主を知っているのかと聞くと、次のように言われたそうだ。
「これは、ここいらのインディアンから、『呼ぶ女』って呼ばれているモノの声だ。
もっとも女なのは首から上だけで、身体は鹿とか馬とかの姿をしているらしいがな。
インディアンにはインディアンの言葉で、白人には白人の言葉で呼びかけるらしい。
厭なことに、こいつは実は人を呼んでるんじゃなくて、人に狙われている動物に
注意を呼びかけてるって言われてるんだ。
だから、この女の声が聞こえたら、もう獲物は捕れないってよ」
その言葉通り、その日は結局、鹿を目にすることさえ出来なかった。
夕方になり、彼らが帰途についた時も、声はまだ聞こえていたそうだ。
木立の中で一服しようと、手近な幹に背を持たせ掛けた。
すると幹が身動ぎし、よろけて地面に腰を着いてしまう。
吃驚して見上げたところ、先程までの樹木が、一人の男性にその姿を変えていた。
背丈が二メートル以上はある大男だった。体臭なのか、きつい匂いが鼻をつく。
驚いたことにその大男は、頭からバッファローの毛皮を被っていた。
不思議なことに、顔に当たるところが闇を流したかのように真っ暗で、
表情を窺うことは出来なかった。
大男はもう一度大きく身動ぎすると、森の奥へ姿を消したという。
後日、インディアンの血を引く知り合いに聞いた話では、それは恐らく昔から
「樹木の人」と呼ばれている精霊だろうということだった。
人間に出会すと、様々な樹木に化けて身を隠し、場を遣り過ごすのだという。
なぜか、決まっていつも野牛の毛皮を身に付けており、その顔や肌を人には見せない。
白人の入植者達からは、「バッファローマン(野牛男)」と呼ばれていたそうだ。
あちらからは人間に絡んでこないから、特に危険な存在ではない。
そうも言われたが、森の中で毛皮を被った大男と対面するというのは、それだけでも
かなり恐ろしい経験だったそうだ。
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