怖い話

【怖い話】軽井沢旧碓氷峠のマリア像が伝えたかったこと

407: 名無しの怖い話 2014/01/16(木) 00:20:10.44 ID:x9/VNY/1I
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先日、久しぶりに実家に帰省した際、長野県軽井沢町を通った。そのとき10年程前に人生初の心霊体験をしたことを思い出した。

 

当時、友人に誘われ、小さな軽自動車で友達1人先輩2人と、軽井沢の旧碓氷峠に肝試しに行った。

 

登場人物

自分

友人

先輩A(運転者)

先輩B

 

408: 名無しの怖い話 2014/01/16(木) 00:28:10.30 ID:x9/VNY/1I

目的地は旧軽井沢峠にある、中が半分まで埋まっているトンネル。

 

そのトンネルは半分まで行くと、土砂で埋まっていて、それより奥へは行けなくなっているんだが、何故かそのトンネルの中にマリア像が置いてあり、地元ではそこが心霊スポットで有名になっていた。

 

そこでは、定番の手形が車の窓につくと言われていたので、わざわざ、洗車をして窓も念入りに綺麗にしていった。途中、雰囲気を出すために各々が知っている怖い話等をしながら目的地を向かい、車内のテンションは異常な程に上がっていた。

 

先輩Aいわく、そのトンネルの向こう側には昔、小さな村があり、ある日伝染病が蔓延してしまい、当時その村との唯一の交通手段であるトンネルを埋め、村人たちを村から出れないように隔離したとのこと。マリア像はその供養をかねて設置したそう。

 

そんな話しを聞きながら、目的地である旧碓氷峠に到着し、マリア像があるトンネル付近へ差し掛かろうとしたとき、車内全員が分かるぐらい何か雰囲気が変わった。何が変わったかは自分自身でも分からなかったが、正直この時トンネルに来たことを後悔し始めていた。さっきまでのワイワイしたムードは無く、張り詰めた雰囲気になり、会話もほとんどなくなっていた。そんなときに、ふと峠の横の森を見ていたら、火の玉?のようなものが3つ並んで自分たちの車の横に現れた。これは自分含め同乗者全員が見た。

 

しかし、張り詰めていた雰囲気が、この火の玉のような塊を見た時に、あまりに心霊現象の定番すぎて笑いに変わってしまった。火の玉は結局なにか分からなかったが、自分たちはその存在を気にせず目的地へ進んだ。

 

そんなテンションのまま、マリア像があるトンネル前へ着いた。トンネルへ着いた自分たちは、車から降り、トンネル内のマリア像へと向かった。途中、草木が多く侵入を禁止している板もあり、マリア像の前まで行くことは困難だった。自分たちは、一服をするために一旦トンネルの外まで戻った。秋ということもあり、避暑地でも有名な軽井沢の気温はとても寒く、一服を終えた自分たちは車内へと戻った。しかしそこで先輩Bの様子がおかしいことに気付いた。

 

それまで騒いでいた先輩Bが、急に意識をなくしたように倒れこんでしまった。自分たちを驚かすためにやっているのだろうと、その時いた全員がそう思っていた。しかし、実際は違かった。あまりに長く倒れこんでいたため、体を揺すったりしてみたが何も反応もなく、居合わせた先輩Aが、怖くなったのか先輩Bに対して、「もう冗談はやめろ」と言い、顔面をかなりの力でビンタをした。ビンタをされた先輩Bは未だに意識がない。そこでことの重大さを全員が意識した。

 

とりあえず、「何か急病かもしれないと思い、急いで車を出し峠を降ろう」ということになり、全員車へ乗り込みエンジンを掛けようとしたが、何故かエンジンが掛からない。幸いにもMT車だったので、そんなことを気にせず、急いでニュートラルにして、峠を降ることに。第一カーブを曲がろうとした時に、運転者の先輩Aが

 

「やばい、ブレーキが効かない、曲がりきれない」

 

と言いガードレールにぶつかりそうになったとき、助手席の友人がサイドブレーキを引き、車はガードレールギリギリで止まった。

 

さすがに、これは本当にマズイと居合わせた全員が思い、車内が無言になったその時、意識が無かった先輩Bがいきなり立ち上がり

 

「俺、変な夢みた。この車と車が正面衝突する夢」

 

と言い、また意識が飛び倒れてしまった。

この時、とんでもなく鳥肌が立ったのを今でも覚えている。

 

恐怖の中、この状況はさすがにマズイと判断した運転者先輩Aがニュートラルとサイドブレーキを使いながらゆっくり峠を降り、峠の入口である国道までなんとか降った。それと同時に意識が無かった先輩Bも意識が戻った。色々聞いたがなにも覚えていないようだった。

 

その後、峠を降った国道のコンビニの駐車場までなんとか車を動かし停車し、心霊体験をしたという興奮から、外で一服をしながらさっき起きたことを、全員で話していたときに、その中の一人が、ふと車を見た時に気付いてしまった。車の窓に大量の手形があることを。

 

最初は、一緒に行った誰かがふざけて手形を付けたのだと話していて、犯人探しをしていたが、よくよく見ると明らかに小さな手形が、何個か混じっていることに気が付いた。それも2歳児ぐらいの相当小さな手形だった。

 

あまりに不気味だったので、コンビニでタオルを買い、全員で窓を綺麗にし手形を落とした。手形を落としてから再度セルを回してみたら、エンジンが掛かった。その後は終始無言の気まずい雰囲気の車内のまま地元へ帰った。

 

地元へ帰った後、即解散した。自宅へ戻ってからは、あの心霊体験が忘れられず結局一睡もできなかった。正確には、どこからか誰かに常に見られている感じがして、布団に潜ってひたすら朝を待っていた。

 

その一週間後、旧碓氷峠で意識が無かった先輩Bは、先輩Bが運転する原付きと車の正面衝突事故を起こして入院をした。あの時先輩Bが見た夢のような物は、先輩B自身の予知夢だったのかもしれない。

 

 

最後に

今でもマリア像が自分たちに伝えたことは恐怖ではなく、違うことだったのかもしれないと思い、当時のことを思い出しながら書いてみた。

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