半年くらい前、ぶっ倒れて入院して緊急病棟に運び込まれて
生死の境をさ迷いました。
で、無事意識を取り戻し、ひと月くらいで一般病棟に戻されて
4人部屋に入った時の事。
俺以外はみんなじーさんだった。で、うち一人は呼吸器つけて心電図ついてて
意識もないじーさんだった。24時間「シュコー…シュコー…」ってダースベイダーみたいな
音立ててさ。なんでこんなのが一般病棟にいんのかわかんないくらい怪しい
じーさんだった。
俺が一般病棟に入って四日目の午前2時くらいかな、その日、眠れなかったから
携帯いじってたら突然「ヴァァァオアオァァ!」ってそのじーさんが叫びだした。
すげぇびびって、カーテンの裏から様子を伺ってたら
「ねーちゃん!くるなー!こっちくるなぁ!俺まだ行きとうないぃぃぃ!!
ねーちゃんこないでくれぇぇぇ!」
とか叫び続けてんの。すげぇ不気味で。
ナースコールのボタン押して看護婦さん呼ぼうとしたけど反応がなくて。
歩いてナースステーションまで行こうとカーテン開けたらバリバリバリ!っとか
音がして、呼吸器とか点滴とか引き抜いたじーさんが立ってんの。
「アヒヒヒヒヒ」
って笑いながら。なんかヤベェって思いながらナースステーション目指して
歩いたんだけど、じーさん俺の後ろから追いかけてくるんだ。
「ヴァァァァ!」とか雄叫び挙げながら。俺、ひと月くらい寝たきりだったから
足がふらついてうまく走れなくて。
なんとかナースステーションに着いたら看護婦さんはいなかった。
後ろのじーさんもいなかった。叫び声で起きてきた他の入院患者さん達も
廊下に出てきて。
なんか、じーさんが別の病室の中で足痙攣させながらぶっ倒れてたらしい。
そのじーさんはそのまま緊急病棟に連れてかれて。
そのじーさんがどうなかったかはわかりません。
俺にとっちゃあ死ぬほど怖かった話です。死後の世界からのお迎えってヤツを
信じたくなる事件でした。