608: 04/08/08 23:15 ID:M7dS6TqZ
俺が友人から聞いた話。
友人は古い一軒家を借りて独り暮らしをしているが、庭で飼うならという条
件付きで、柴犬を飼っていた。この柴犬は従順で、番犬としても申し分ない
のだが、嫉妬深くて少し臆病な感じの性格の犬だったらしい。しかし彼は、
その犬を家族同然に扱っていて、遊びに行く時はいつも一緒に連れて行った。
だが、友人の職場での仕事が忙しくなり、犬を散歩に連れていってやれない
時期があったので、お盆休みに入る前の夜のこと、彼は犬のことを思って翌
朝の散歩が待ちきれず、夜の散歩に出かけることにした。彼の家の周りには
古い墓地がある。木々に囲まれて暗い場所のせいだろうか、彼の他は散歩に
出ているような人は誰一人としておらず、友人は心細かった。しかしふと見
ると、木々に覆い囲まれた墓地の敷地に1台のバイクが止めてあった。彼は、
自分の他にも人がいる、というような妙な安心感を得て、緊張も解れ、その
バイクを眺めながら通り過ぎて行った。
件付きで、柴犬を飼っていた。この柴犬は従順で、番犬としても申し分ない
のだが、嫉妬深くて少し臆病な感じの性格の犬だったらしい。しかし彼は、
その犬を家族同然に扱っていて、遊びに行く時はいつも一緒に連れて行った。
だが、友人の職場での仕事が忙しくなり、犬を散歩に連れていってやれない
時期があったので、お盆休みに入る前の夜のこと、彼は犬のことを思って翌
朝の散歩が待ちきれず、夜の散歩に出かけることにした。彼の家の周りには
古い墓地がある。木々に囲まれて暗い場所のせいだろうか、彼の他は散歩に
出ているような人は誰一人としておらず、友人は心細かった。しかしふと見
ると、木々に覆い囲まれた墓地の敷地に1台のバイクが止めてあった。彼は、
自分の他にも人がいる、というような妙な安心感を得て、緊張も解れ、その
バイクを眺めながら通り過ぎて行った。
609: 04/08/08 23:17 ID:M7dS6TqZ
「ん?」あることに気が付いて彼は立ち止まった。バイクには人が跨っており、こ
ちらに姿勢を傾けている。…が、ジャージのズボンから上がハッキリと見えない。
「黒い上着とか着ているのかな?」と思っていると、バイクから少し離れた場所に
白いヘルメットが置いてある。彼は「こんな所でヘルメットを脱いで何してるんだ
ろう?」と思い、ヘルメットの方をじっと見つめると、ヘルメットの中でパッチリ
とまばたきしているように見えた。気味が悪くなって寒気がしたが、犬もいること
だし、彼は元々心霊現象とか全く信じないタイプだったので、そそくさとその場を
去り、散歩を続けることにした。しばらく暗い夜道を歩いていると、何やら肩が痛
いような重いような…仕事でかなり疲れたのかな?と首を回してみると、明らかに
それは「人の手」だった。ビクッとしながらなおも歩き続けると、今度は背中が痛
くて重い。自分の背中に、首と下半身のない人間がぶら下がっているかのような…
彼は犬の方を見た。犬は彼より左前を歩いている。こういう時、犬はワンワンと吠
えて威嚇してくれるものじゃないのかと思ったが、やはり犬には分からないのだろ
うか。足早に先を急ぐも、体がずっしりと重くて走れない。すると犬は、彼の後ろ
にまわって歩き始めた。暑いせいか、犬の呼吸は家を出てから荒い。体が重く恐怖
に震えながら、それでも何とか歩き続ける彼には、自分の足音と犬の荒い呼吸だけ
が聞こえた。次の瞬間…街灯をこえたかと思うと、ふと体が軽くなった。肩の痛み
も背中の痛みもない。もはや恐怖は去ったのだと安心したが、犬の荒い呼吸が聞こ
えなくなった。そして、犬をつないでいるヒモが、なぜか急に重くなった。「おし
っこでもするのか?」彼はふと犬の方に目を向けると…そこには血を流しながらヒ
モに引き摺られている、不気味な人面犬の生首がつながれていた!!
ちらに姿勢を傾けている。…が、ジャージのズボンから上がハッキリと見えない。
「黒い上着とか着ているのかな?」と思っていると、バイクから少し離れた場所に
白いヘルメットが置いてある。彼は「こんな所でヘルメットを脱いで何してるんだ
ろう?」と思い、ヘルメットの方をじっと見つめると、ヘルメットの中でパッチリ
とまばたきしているように見えた。気味が悪くなって寒気がしたが、犬もいること
だし、彼は元々心霊現象とか全く信じないタイプだったので、そそくさとその場を
去り、散歩を続けることにした。しばらく暗い夜道を歩いていると、何やら肩が痛
いような重いような…仕事でかなり疲れたのかな?と首を回してみると、明らかに
それは「人の手」だった。ビクッとしながらなおも歩き続けると、今度は背中が痛
くて重い。自分の背中に、首と下半身のない人間がぶら下がっているかのような…
彼は犬の方を見た。犬は彼より左前を歩いている。こういう時、犬はワンワンと吠
えて威嚇してくれるものじゃないのかと思ったが、やはり犬には分からないのだろ
うか。足早に先を急ぐも、体がずっしりと重くて走れない。すると犬は、彼の後ろ
にまわって歩き始めた。暑いせいか、犬の呼吸は家を出てから荒い。体が重く恐怖
に震えながら、それでも何とか歩き続ける彼には、自分の足音と犬の荒い呼吸だけ
が聞こえた。次の瞬間…街灯をこえたかと思うと、ふと体が軽くなった。肩の痛み
も背中の痛みもない。もはや恐怖は去ったのだと安心したが、犬の荒い呼吸が聞こ
えなくなった。そして、犬をつないでいるヒモが、なぜか急に重くなった。「おし
っこでもするのか?」彼はふと犬の方に目を向けると…そこには血を流しながらヒ
モに引き摺られている、不気味な人面犬の生首がつながれていた!!